SMNのグループ会社であるゼータ・ブリッジは、2023年4月度の全国地上波25局、BS放送6局にて放送されたテレビCMの放送回数を調査し集計を行った。
4月度の商品別ランキングの1位はニトリ
2023年4月度の商品別ランキングでは、1位にニトリの商品CM、2位にアサヒ飲料「アサヒ 颯」、3位メルカリの「メルカリ」となった。
4月度は新商品のCMが目立っており、9位のキリンビバレッジ「キリン おいしい免疫ケア」は3月28日、2位のアサヒ飲料「アサヒ 颯」と19位のサントリー酒類「サントリー生ビール」は4月4日、17位の花王「ハミング消臭実感」は、4月8日に発売されたものになる。
また、同ランキングでは、1970~80年代にヒットした曲またはその替え歌を使ったCMが多数ランクインしたことも特徴として挙がる。19位のサントリー酒類「サントリー生ビール」では、ロックバンドMONGOL800のボーカル・上江洌氏が美空ひばりの「川の流れのように」を歌ったものが使用されている。
他にも、2位のアサヒ飲料「アサヒ 颯」、4位の三菱自動車工業「デリカミニ」、5位のソフトバンク「Y!mobile」、11位のニデックの企業CMでは、Bon Joviの「Livin' On A Prayer」や、キャンディーズの「年下の男の子」などの替え歌が歌われている。
CMに過去のヒット曲を取り入れることで、曲になじみがある中年層や中高年層の興味を引き、当該年齢層へ商品・企業の認知拡大が見込めるという。
GWに向けて集客目的のCMが多い傾向
次にエリア別のランキングを見ると、各地区周辺のレジャー施設のCMがランクインしていた。大阪地区8位にNESTARESORT「ネスタリゾート神戸」、名古屋地区の8位にはユー・エス・ジェイ「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」、福岡地区6位にはJR博多シティが運営する「JR博多シティ」、札幌地区4位に加森観光「ルスツリゾート」がランクインした。新型コロナ関連の規制が緩和された状態で迎えるGWに向け、各施設が周辺地区からの集客を図っていたことがわかる。
また、2023年3月度のランキングと比較すると、新生活開始に合わせて検討・活用されそうな商品のCMが各地区で増加していた。
東京地区8位のVISAインターナショナル「VISAデビット」は一人暮らしを始め自分で家計管理をするようになった社会人を、名古屋地区9位のディップ「バイトルアプリ」は学校のスケジュールに合わせてアルバイトを検討している学生を、名古屋地区3位および福岡地区5位のソフトバンク「Y!mobile」は、入学・進学した子どもに携帯電話を持たせたい親をターゲットにしたCMだと考えられる。
エリア別ランキングにおいても新商品のランクインも目立っており、商品別ランキングと同じ商品の他、東京地区5位に綜合警備保障「HOME ALSOK Connect」、東京地区および福岡地区8位にサムスン電子ジャパン「Galaxy S23 Ultra」がランクインした。これらは、いずれも4月に発売・提供を開始した商品となる。
【調査概要】
期間:2023月4月1日~4月30日
対象:番組宣伝を除いた全国地上波25局、BS放送6局のテレビCM
方法:動画認識エンジンを活用したテレビCM自動認識システムにて取得した放送履歴情報を基に調査
【関連記事】
・オプトとSMN、コネクテッドTV広告のサイト送客効果を検証 テレビCMと共に接触すると来訪単価改善に
・SMN・読売新聞・DNP、各媒体の接触データを活用した広告サービスを開始 テストで広告効果向上も確認
・スイッチメディア、テレビCM放送後の売上増効果を可視化する「CMセールスインパクト」提供開始
・ノバセルが「ノバセルコネクト」の提供へ コネクテッドテレビにおけるCM効果の最大化を支援
・2022年度のCM好感度、総合1位は日本マクドナルド/レジャー関連のCMが躍進【CM総合研究所調査】