8つの要素を活用する、2ステップとは
ここからは、8つの要素を実際のビジネスシーンなどで活用していく方法をご紹介します。
手順としては(1)促したい行動を定義し、(2)8つの要素を掛け合わせてみる、の2ステップで行うことができます。
促したい行動は、「Who:誰が」「When:どのシーンで」「Which:どの選択肢で」「Goal:何を選ぶべきか」の粒度で設定します。本記事では、これを3W1Gと定義します。

無意識な瞬間UXのアイデアを出すフレームワーク
8つの要素を活用するには、実際に書き出してみるとわかりやすくなります。例として、「自社の従業員がトイレの個室を使い終わった時に、便座の蓋を開けたままにする/閉めるという選択肢から、閉める行動を選択」することを促すケースを考えてみましょう。
はじめに、以下のような3×3のワークシートの中心に、定義した行動(Goal)を記入します。

次に、8つの要素をそれぞれ掛け合わせていきます。たとえば「エラー予測」と掛け合わせると、トイレの蓋を閉めないと個室のドアが開かない、といったアイデアが考えられます。「リマインダー」と掛け合わせるなら、便座から立ち上がった際に「蓋を閉めてください」というアナウンス音が鳴る、といったアイデアが浮かび上がってきます。

8つの要素すべてにアイデアが出ないケースもあると思います。しかし重要なのは、このステップを経て最終的に1つでも実用的なアイデアが創出できることです。ついやってしまう、無意識な瞬間UXのアイデアを出すための1つの方法論として、フレームワークシートとこの2ステップをぜひ活用してみてください。
