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CXマーケターの革新事例を探る(AD)

PDCAに代わる新フレームワーク「OODA」とは? アプリグロースに欠かせないシナリオとKPIの話

 顧客接点が多様化する昨今。ユーザーの身近なデバイスでコミュニケーションを図ることのできるモバイルアプリは、体験設計の自由度の高さからも注力すべきチャネルと言えます。一方でモバイルアプリ内の体験が向上し続けなければ、継続利用や休眠ユーザーの掘り起こし、コンバージョンの促進が見込めず、真価を実感することはできません。本稿では、長年アプリマーケティングに従事するプレイドの矢ノ目氏を取材。モバイルアプリの有用性やグロースのつまずきポイントを整理した上で、効果的なシナリオ設計と適切なKPI設定のヒントを提示します。

25%のアプリはインストール後に一度しか開かれない

──長年アプリマーケティングに従事する矢ノ目さんから見たモバイルアプリの現状をお話しください。

 今や日本人のスマートフォン所持率は85%を超え(出典:総務省)、ユーザーは一日あたり5時間をモバイル端末の利用に費やしています(出典:data.ai)。利用時間の内訳を見ると、アプリとWebブラウザが9:1の割合を示しており(出典:ニールセン デジタル)、ユーザーの可処分時間の多くをアプリが占めていることは明らかです。

プレイド プロダクトマーケティングマネージャー 矢ノ目亮氏
プレイド プロダクトマーケティングマネージャー 矢ノ目亮氏
ソーシャルゲームのプランナーとしてキャリアをスタートした後、アプリのグロースマーケティングなどを経験して2021年にプレイドへ入社。カスタマーサクセスとしてアプリ系のクライアントを中心に担当し、2022年7月よりモバイルアプリ向けCXプラットフォーム「KARTE for App」のプロダクトマーケティングマネージャーを務める。

 また、マーケティング観点で温度感の高いユーザーがアプリを使う傾向にあることもわかっています。コンバージョンの定義にもよりますが、アプリのCVRはWebサイトの2.3倍、購入金額も2.7倍と高いです(出典:AppsFlyer)。これらのデータから、モバイルアプリはビジネス上無視できないインパクトを持つチャネルであることがわかります。

──モバイルアプリがWebに比べて高い効果を期待でき、マーケティング担当者が注力すべきチャネルであることは理解できました。一方で、休眠ユーザーの掘り起こしやコミュニケーションの磨きこみなど、アプリのグロースに課題を感じる担当者は多いと思います。

 Localyticsの調査によると、25%のアプリはインストール後に一度しか開かれないことがわかっています。どうしてこのようなことが起こるのか。考え得る理由は大きく二つあります。

コミュニケーションは点ではなく線で考えよ

 一点目の理由は、アプリの体験設計におけるコンバージョン偏重の思想です。これまでは「いかに課金/購入してもらうか」を重視する風潮が続いていました。その考え方ではユーザーとの関係が1回きりで終わってしまうため、最近ではLTVの概念と合わせてアプリの分野でもエンゲージメントの重要性が理解されつつあります。しかしながら、エンゲージメントを高めるための打ち手が思いつかなかったり、思いついたとしてもリソース不足によって実装や継続的な改善ができなかったりするのです。

 もう一点の理由は、アプリの成長や施策の良し悪しを評価するためのKPIが適切に設定されていないことです。KPIの意味を意識できず、数字ばかりに気を取られると、ユーザーの態度や行動を変えられるような本質的なアプローチが実行しづらくなります。

 わかりやすく極端な例ですが、プッシュ通知の開封率を追うあまり“釣り”っぽいタイトルをつけた場合、開封はされるかもしれませんが、継続利用やコンバージョンにはつながらないでしょう。ユーザーは小手先のテクニックに敏感なため、その施策きっかけで通知自体をオフにしてしまう可能性もあります。

──ユーザーと継続的な関係を構築するためには、どうすれば良いのでしょうか。

 「商品の購入」や「キャンペーンへの参加」といった“点”ではなく、それまでとそれ以降のユーザーの態度、意識の変容を捉えた“線”のコミュニケーションを考えることが大切です。エンゲージメントは適切なコミュニケーションが積み重なった結果として醸成されます。ユーザーの行動を時系列で捉え、適切な条件分岐をともなう線のコミュニケーションを届けるべきです。それを可能にするのがシナリオ設計だと思います。

アプリエンゲージメントに有効な五つのアプローチ

競争が激化するアプリ市場で「そのアプリを使い続けたい」という愛着(エンゲージメント)を育てるために有効な五つのアプローチをご紹介します。

資料のダウンロードはKARTEのサイトから

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いくつにも分岐したシナリオをどう作る?

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この記事の著者

和泉 ゆかり(イズミ ユカリ)

 IT企業にてWebマーケティング・人事業務に従事した後、独立。現在はビジネスパーソン向けの媒体で、ライティング・編集を手がける。得意領域は、テクノロジーや広告、働き方など。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

提供:株式会社プレイド

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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2023/07/25 11:29 https://markezine.jp/article/detail/42609

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