巨人の視点で考える、次の5年のマクロな成長
GAFAMが成長しているのは周知として、その事業サイズのインパクトやマグニチュードを肌感で捉えられているだろうか。日本円換算で1兆円規模なのか、10兆円規模なのか、100兆円規模なのか。「GAFAMは大きいよね、成長しているよね」で流さず、一度数字で確認しておこう。
2023年6月時点で、Appleは企業価値が約400兆円超えに成長、Microsoftも約350兆円規模に達している(図表2)。

外出自粛などの特需をさらにバネとし、5年前でも100兆円規模だった巨人が、さらに3倍以上に背が伸びたのだ。
こうして俯瞰で見ると、GAFAMの「Google広告」「Amazonマーケティング」などの土俵において、広告エージェンシーと称する事業領域がほんの一部であることがうかがえる。ちまたで聞く「デジタル広告費がついにテレビ広告を抜いた」という論調や、注目のCTV広告ですら、小さな業界内の視点だ(図表2のTTDのサイズ感を参照)。
単にGAFAMのような「プラットフォーマーになびけ」と指摘するものではない。図表に登場しないTeslaやNVIDIAなどは、既に5年前のGAFAMの規模に達している。5年前を思い起こせば、このようなマクロな成長も考えられたはず。ならば、次の5年を考えてみようではないか。「企業価値」というモノサシを使い、未来価値へ向かって読者が事業推進の舵取りをするヒントとした。