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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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広がる企業の音声活用!聴覚に訴えるマーケティングを探る

月間約50万再生を記録!「耳」でつながる顧客との濃密な関係 クラシコムに学ぶ日曜ラジオの可能性


「熱意」と「数字」の両輪で走らせることが肝に

――番組がこれほどまでに成長できた秘訣は何だと感じますか?

 ポイントの一つは、まず純粋にテーマ選定の打率が上がったことでしょうか。番組ではサブテーマとメインテーマの二つを設定しており、チャポラーさんからのお便りを基にそれらを決定しています。サブテーマはディレクターを務めるスタッフが決め、メインテーマは話し手となる私たち二人とディレクターで「ああでもない、こうでもない」と議論しながら決めています。

 また、お便りの中で、声に対するフィードバックを頂いたら、「じゃあ次はもう少しゆっくり喋ったほうが、チャポラーさんにももっと肩の力を抜いて聞いていただけるかな?」と、適宜“お湯の温度”を調整しているのもポイントですね。

 現場のメンバーの高いモチベーションも重要な要素だったと感じています。ラジオの収録は意外と楽しく、その結果、我々としても「さらに番組を良くするためにはどうするべきか」と自発的に考えられています。

 ただ、社内の熱意だけで走らせるべきではない、とも思っています。熱意だけで進めると、自己満足に陥りがちで、「リスナーはきっと楽しんでいる」「お便りが届いているからコンテンツは良いと認識されているだろう」となりやすいです。そういった事態を避けるために、初年度の目標として1万回再生を設定するなど、明確な数値目標を掲げることが重要だったと感じています。

商品開発の裏側を語る「番外編」も開始

――チャポンと行こう!のトークテーマは主に日常の出来事に焦点を当てており、北欧、暮らしの道具店の商品紹介などは一切行っていないのでしょうか?

 そんなに決め込んでいたわけではないのですが、この5年間、当店で扱っている商品に限らず、他のブランドさんのコスメや洋服など、私たちが本当に良いと思っているものを話すことが多かったです。というのも、我々としては、チャポンと行こう!を「同じ“好き”を共有できる場」にしていきたかったからです。

 人の好みは様々です。たとえば、家具や雑貨は北欧、暮らしの道具店の商品で揃えていただいていても、「コスメは●●のブランドが好き」など。当社の商品だけを好きになってもらいたいわけでは決してなく、むしろ、このラジオで皆さんの様々な“好き”を分かち合えたら、と思っていたのです。

 ただ、昨年、本当に良いと思った上で当社の商品をチャポンと行こう!で紹介したところ、「そういうお話を待っていました!」といった声が多数寄せられ、「実はチャポラーさんも我々の商品に興味を持ってくださっている」と初めて気づいたんですね。

 そこで、番外編として「当店初の下着開発、足かけ2年の製作裏話も?開発スタッフがゲストに登場!(2022年10月17日公開)」を放送。商品開発の裏側を語ったところ、商品の売れ行きが非常に伸び、まさに嬉しい悲鳴でした(笑)。この番外編は5年目の新たな取り組みでしたが、今後も継続して行っていきたいと思います。

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ラジオは「ムーブメントを起こせるメディア」

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この記事の著者

佐々木 もも(ササキ モモ)

 早稲田大学卒業後、全国紙で約8年記者を経験。地方支局で警察や行政を取材し、経済部では観光や流通業界などを担当した。現在は企業のオウンドメディアの記事企画や広報に携わる。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2023/10/12 12:15 https://markezine.jp/article/detail/43412

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