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広がる企業の音声活用!聴覚に訴えるマーケティングを探る

「木梨の会。」「ハライチのターン!」タイアップの秘訣 TBSラジオが語る広告主が音声で結ぶべき関係性

 音声のコンテンツとマーケティングが広まる今、その道の先駆者・ラジオ局が見ている“音声の価値”とは━━。多くの人気番組を世に送り出してきた、TBSラジオ。コンテンツ制作の現場とそのリスナー、広告主と向き合い続けてきた同社の担当者に、音声だからこそ成り立つ生活者と企業の関係性や、マーケティングにおける役割、「木梨の会。」「ハライチのターン!」から生まれたタイアップの成功事例などについて詳しく聞いた。

ラジオ局として向き合う「音声を巡る現況」

━━近年では生活者の耳の可処分時間にスポットが当てられ、マーケティングでの音声活用が急激に広まっている印象です。永らく広告主企業に向き合ってきたラジオ局としては、どのような変化を感じていますか?

福井:ラジオの聴取はコロナ禍にリモートワークが進んだことで盛り上がり、同時期に欧米を中心としたポッドキャストの第二次ブームが起こりました。これは音声コンテンツ、音声マーケティングが広まる追い風になったと感じます。

画像を説明するテキストなくても可
株式会社TBSラジオ UXビジネスデザイン局 事業創造センター マーケティングチーム チーフ 福井康平氏
2005年に技術職として入社し、編成部門、営業部門などを経験するかたわら、ポッドキャストおよびデジタルコンテンツのセールスメニュー開発の立ち上げを行う。現在は音声マーケティングをクライアントに啓発・導入する立場として従事

福井:また、背景の一つには各プラットフォーマーが音声広告に注力していることもあるでしょう。Spotifyをはじめとして、Amazon、Google(YouTube Music)らが追随して参入しており、優良なコンテンツの発掘が活発になりました。国内でもこのタイミングで一般の方にポッドキャストが認知され始め、TBSラジオとしてもコンテンツ制作や広告のセールスに力を入れ始めました。

 聴取者も広告主も今まさに盛り上がっているタイミングだと感じています。

━━御社への出稿の状況でも何か変化はありますか?

福井:ここ1年ほどで、従来のデジタル運用型広告と横並びの存在として音声広告への出稿が増えてきました

 ポッドキャストについていえば、当初は地上波と同様のタイアップの仕方が多かったかなと。そもそも当社が各プラットフォームから配信するポッドキャスト番組は、地上波で放送されている番組のコーナーとしての扱いとなっているものが多く、ラジオと同様のパーソナリティが出演する番組でタイアップ企画を行えるというのが大きな強みです。現在でも広告主様から問い合わせが多いものとなっています。

 一方、Spotifyのオーディオアドなどでは、音声の配信のなかに広告をアクティブに挿入できるようになりました。ポッドキャストにも同様に音声広告を挿入できるようになり、番組タイアップという形だけではなく、純広告枠として予算を投下し、他のデジタル広告施策と同様に評価できるようになったわけです。WebやSNS、YouTubeなどの運用に加え、選択肢の一つとして利用されるようになっています。

音声でも“推し”への熱量がエンゲージメントに変わる

━━マーケティングに音声を用いるメリット、音声で叶えられることをどのように捉えていますか?

福井:音声の役割は、SNSを活用したインフルエンサーマーケティングに近いものだと感じています。“推し”の発言によって受け手が動かされるという現象は、ラジオ番組、ポッドキャスト番組にも頻繁に起こっているものですし、それこそが音声コンテンツの強み、ひいては当社の強みだと考えています。熱量を持って聴いてくださる方、広めてくださる方に届けたいという意図、エンゲージメントの高さを目標とした施策に向いているのではないでしょうか。

画像を説明するテキストなくても可

福井:もう一点は、本音が聴けるメディアであること。昔から「ラジオは(出演者の)本音が聴ける」「声だと本音が出る」といわれてきました。テキストだと書き手によって本当かどうかは判断しにくいこともあります。本人が語る映像であっても本音トークをゆったりと話せるような企画は難しいものです。話し手が本音で話しやすい場であり、受け手が本音を感じ取り、双方が通じ合えるのが音声コンテンツの特長ではないかと思います。

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この記事の著者

安原 直登(編集部)(ヤスハラ ナオト)

大学卒業後、編集プロダクションに入社。サブカルチャー、趣味系を中心に、デザイン、トレーニング、ビジネスなどの広いジャンルで、実用書の企画と編集を経験。2019年、翔泳社に入社し、MarkeZine編集部に所属。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2024/05/28 09:00 https://markezine.jp/article/detail/45694

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