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『MarkeZine』(雑誌)

第114号(2025年6月 最終号)
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Criteoのコマースメディア戦略(AD)

マーケターの課題「データの分断」をどう乗り越えるか?Criteoの答えは「コマースメディア」にあり

 近年、小売業界の新たな収益源として注目を集める「リテールメディア」。新たな認知獲得や売上最大化に寄与するとして、ブランド企業も広告戦略に積極的に取り入れている。しかし今、業界の垣根を越えた「コマースメディア」という、包括的で強力なアプローチが登場している。本稿では、アドテク業界のリーディングカンパニーであるCRITEO株式会社 日本リテールメディア事業責任者の牧野臨太郎氏にインタビュー。コンバージョン率が約5倍向上した結果も出ている、「コマースメディア」の革新的な可能性について詳しく聞いた。

リテールメディアは「データの分断」の解決策

──まず、会社の事業内容と担当する業務について教えてください。

 Criteoは、DSP・SSP双方の事業を行い、コマースメディアというアプローチでマーケティングソリューションのプラットフォームを提供する企業です。私は、ECモール、マーケットプレイス、リテーラーに対し、データ・アセットを活用した広告収益ビジネスの支援を行うマネタイゼーションチームを統括しています。

CRITEO株式会社 日本リテールメディア事業責任者 牧野 臨太郎氏
CRITEO株式会社 日本リテールメディア事業責任者 牧野 臨太郎氏

──タッチポイントの増加やプライバシー規制の強化といった社会背景の中で、マーケターは今、どういった課題に直面していますか?

 ユーザーの行動パターンが複雑になり、ユーザーとのタッチポイントが多様になりました。そんな中、マーケターはすべてのタッチポイントで一貫したブランドメッセージを戦略的”に伝える必要があります。その一方で、“戦術的”には各環境に応じて異なるアプローチを実行するという、非常に高度で複雑な課題に取り組まなければならない状況にあります。

 特に深刻な問題は、データの分断です。ウォールド・ガーデン(Google、Metaなどのプラットフォーム)とオープンインターネットでデータが区切られているため、どのユーザーにどのようなメッセージを発信し、それによってどのような行動変容が起きたかを一貫して把握することが困難になっています。

 そうした中で、注目を集めたのが「リテールメディア」です。同一ユーザーの購買行動を一貫して分析できるソリューションとして、米国発で現在はヨーロッパ、アジアでも活用が急速に拡大しています。

 eMarketerの最新調査(Worldwide Retail Media Ad Spending 2025)によると、世界のリテールメディア広告費は2025年に約1,690億ドル(約24兆円)に達し、2029年までに年率15%以上の2桁成長が続き、約2,500億ドル(約37.5兆円)まで成長すると予測されています。

日本でのリテールメディア活用は“もったいない”状態

──日本でのリテールメディアの活用はどのぐらい進んでいるのでしょうか? Criteoによるリテールメディアの定義もあわせて教えてください。

 まず、Criteoが考えるリテールメディアとは、小売業者が保有する顧客データやメディア資産を活用して、ブランド企業(広告主)に向けてマーケティングソリューションを提供する手法です。ブランド企業にとっては、これまで入手できなかった購買データにアクセスできたり、顧客インサイトが得られたりすることで、より売上に直結しやすいターゲティングや配信が可能になります。

 日本での活用状況は、当社の調査結果によると83%のマーケターがリテールメディアを認知しており、68%が「活用したい」という結果でした。ただし、多くの企業では購買データを用いたオフサイト配信や、リテーラーのアプリ・ECサイト内のオンサイト配信、店舗内でのデジタルサイネージ配信など、“ピンポイント”に活用しているのが現状です。

 リテールメディアの真価は、オンサイトとオフサイト、店舗とデジタルを横断して、一貫したマーケティングを展開できることにあります。新規獲得からリピート購入、ロイヤルティ向上まで、包括的にマーケティング戦略を組むことで効果を発揮するソリューションなので、局所的な活用だと“もったいない”です。

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次世代のデジタル広告手法「コマースメディア」とは?

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この記事の著者

太田 祐一(オオタ ユウイチ)

 日本大学芸術学部放送学科を中退後、脚本家を目指すも挫折。その後、住宅関係、金属関係の業界紙での新聞記者を経て、コロナ禍の2020年にフリーライターとして独立。現在は、IT関係を中心に様々な媒体で取材・記事執筆活動を行っています。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

提供:CRITEO株式会社

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2025/07/16 10:00 https://markezine.jp/article/detail/48926

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