ブランドの世界観を楽しく伝える、映画製作への想い
──5月1日より、映画『たべっ子どうぶつ THE MOVIE』が公開となりました(※)。はじめに、今回映画化に至った背景や狙いについてお聞かせいただけますか?
(※上映に関しては公式HPをご確認ください)
宮本:映画化の最大の目的は「ファンづくり」です。実はこの映画化プロジェクト自体は、2020年の初頭から動き出していました。5年かけて、ようやく完成させることができました。

映画化は、ずっとやりたいと思っていたことの一つでした。「たべっ子どうぶつ」の世界をビジュアル化することで、楽しさやワクワクをより身近に感じてもらうことができると感じていたためです。
「たべっ子どうぶつ」というブランドの世界が間違って伝わってはいけないので、映画制作時には、細部までかなり気を配りました。あくまで中心にあるのはお菓子の「たべっ子どうぶつ」のイメージ。「たべっ子どうぶつ」は世代を超えて長く愛されているお菓子なので、お菓子のイメージをぶらさず、親子で楽しんでいただける作品にしたいと思い、製作委員会の皆さんと5年にわたり何度も打ち合わせを重ねました。
──映画公開後の反響はいかがですか?
宮本:おかげさまで非常に好評です。公開から53日間で、動員数は54万人、累計興行収入は7.1億円を突破しました(2025/6/23時点)。たくさんの人に見ていただき、SNSにポジティブな感想も多く寄せられています。
子どもはもちろん大人の方にも楽しんでもらえるように、愛と平和に満ちた映画に作り上げたつもりでしたが、想像以上の反響があってよかったです。

©ギンビス ©劇場版「たべっ子どうぶつ」製作委員会
グッズは累計3,000超え!多世代に届ける仕掛け
──映画化だけでなく、ここ数年「たべっ子どうぶつ」では、キャラクターを使った様々な新しい取り組みを展開されていますね。いくつかご紹介いただけますでしょうか?
宮本:「たべっ子どうぶつ」の世界が楽しめる体験型イベント「たべっ子どうぶつLAND」を期間限定でオープンしたり、GUやマクドナルドといった人気ブランドとコラボしてグッズを展開したり、秋元康さん総合プロデュースの音楽ユニット「たべっ子キッズ」を誕生させたりと、様々な取り組みを行っています。
これまでに展開したグッズは累計3,000種類を超えています。グッズは販売開始してすぐに完売することも多く、熱狂的なファンが増えていると感じています。

──IPを中心としたこれらの施策は、どのような狙いがあるのでしょうか?
宮本:こうした取り組みの目的は、「たべっ子どうぶつ」というブランドを愛してくれるファンを増やすことです。特に、異業種企業とのコラボ企画を通してタッチポイントを増やすことで、食品業界の枠にとどまらない広い層に届けられると考えています。アパレルとのコラボや映画化がその良い例です。
なので、コラボレーション先の企業を決める際には、意外性や面白さを重視しています。「たべっ子どうぶつ」というブランドと、その企業さんの強みを掛け合わせたときに、相乗効果を生むような組み合わせにこだわっています。