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LINEマーケティング活用最前線(AD)

LINEを活用するマーケター必見!様々な事例や施策のヒントが詰まった3セッションをレポート

 今や社会インフラの一つであり、企業のマーケティング活動にも欠かせないLINE。2025年5月に開催された「Hello Friends! W!th LINEヤフー2025」では、様々な業種・業態の成功企業による事例セッションが行われた。本記事では、これからのLINEマーケティング戦略を考える際に欠かせない、3つのセッションの様子をレポートする。

単なる通知配信にとどまらない「LINE通知メッセージ」

 「LINE通知メッセージで実現する未来、そして目指す世界観とは」をテーマに掲げたセッションでは、LINEミニアプリ委託開発/コミュニケーションの2部門でLINE Technology partnerならびにLINE Sales Partnerとして支援を行うフォーグローブと、ショートメッセージサービス(SMS)事業を日本市場でゼロから立ち上げたアクリートが登壇。両社が「LINE通知メッセージ」を活用し、未来をどう創造していこうとしているのかが語られた。

 LINE通知メッセージとは、会員登録の案内や保険の満期案内、荷物の配送予定などの情報を企業のLINE公式アカウントから直接メッセージとして届ける機能。友だち追加されていない顧客に対しても、電話番号を利用して直接通知をすることが可能だ。

 仕組みとしては、企業が保有する顧客の電話番号を基にメッセージの送信リクエストをLINEのサーバーへ送信すると、その電話番号が登録されているユーザーのアカウントへLINE通知メッセージが送信される。

左:フォーグローブ株式会社 代表取締役 ハタノユウスケ氏、右:株式会社アクリート 取締役副社長 田中 優成氏
左:フォーグローブ株式会社 代表取締役 ハタノユウスケ氏、右:株式会社アクリート 取締役副社長 田中優成氏

 セッションでフォーグローブのハタノ氏は「LINE通知メッセージは、単なる通知配信にとどまらない」と強調した。LINE通知メッセージには「友だち追加」ボタンが設置されており、受信者の判断で企業のLINE公式アカウントと友だちとなり関係を構築できる。友だち追加後、企業は詳細な情報として画像・動画・ミニアプリなどのリッチコンテンツの提供が可能となり、ユーザーへLINEを通じてそれぞれに合った顧客体験をシームレスに実現可能だ。

 上記の特徴を踏まえ、LINE通知メッセージのメリットとしては、次のことが挙げられる。

 まず、料金通知や予約確認などがLINEで届くことで、顧客の情報管理負担を軽減できる。電話番号のみで配信可能なため、友だち追加をしていない顧客にも漏れなく情報を届けられる点も特徴的だ。そして、従来の配信方法と比較して運用コストを抑制できるため、業務効率化も実現できる。

 最後に挙げたコスト面では、電子メール・SMS・LINE通知メッセージを比較すると、電子メールが最も安価でSMS、LINE通知メッセージの順で費用がかかる。しかし到達率においては、SMSが99%という圧倒的な数値を示すという。

 今回2社で取り組む予定である、コミュニケーションサービス機能も紹介された。LINE登録時の電話番号認証を経ているLINE通知メッセージは、日常利用されているツールという強みを活かした想定開封率とLINE公式アカウントからの配信による信頼度の高さが魅力だ。そこにSMSの高到達率が合わされば、より確実にお客様に届く強力なメディア配信機能となり、企業にとって大いに活用メリットのある手段になると、ハタノ氏は強く語った。

LINEは「第5のキャリア」──SMS×LINEで広がる可能性

 アクリートの田中氏は、LINE通知メッセージに注目する理由を次のように説明する。

 「LINE通知メッセージの特徴は、包括的なカスタマージャーニーを描ける点にあります。SMS配信にはメッセージ以後動線が途切れる課題がありますが、LINE通知メッセージではメッセージの配信と友だち追加により、継続的なコミュニケーションを実現し最終的なメッセージ到達率向上を目指すことができます」(アクリート 田中氏)

 さらに、SMSとLINEの共通項である電話番号を活用することで、両チャネルでの配信展開も可能だ。具体的には、まず電話番号をキーにLINEのユーザーID(UID)を照会してLINE通知メッセージとして配信、配信不可の場合はSMSで配信するといった方法である。

 また、休眠アカウントの掘り起こしにも活用できるだろう。LINE公式アカウントの友だち追加をしていながら通知をオフにしているユーザーに対して、携帯電話番号を活用してSMSで配信アプローチを行える。日本のほぼ全国民が携帯電話を保有している状況である中、この通信インフラは4社の主要キャリアにより提供されている。一方、LINEは9,800万人(2025年3月末時点)の月間アクティブユーザーを擁しており、事実上「第5のキャリア」としての機能を果たしていると捉えられる。

 従来の企業は、SMS配信システムとLINEを個別に運用する必要があったが、両社を組み合わせることで運用効率の大幅な改善が期待される。加えて、2025年5月にはフォーグローブとアクリートが協業を拡大し、SMSとLINEを活用した新たなコミュニケーションサービス機能を共同開発することを発表した。

 「ユーザー目線で欲しい時に欲しい情報が手に入る世界を、作り上げていきたいと考えています」(フォーグローブ ハタノ氏)

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「洋服の青山」のLINEマーケティング戦略を探る

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この記事の著者

和泉 ゆかり(イズミ ユカリ)

 IT企業にてWebマーケティング・人事業務に従事した後、独立。現在はビジネスパーソン向けの媒体で、ライティング・編集を手がける。得意領域は、テクノロジーや広告、働き方など。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

提供:LINEヤフー株式会社

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2025/07/10 11:00 https://markezine.jp/article/detail/49154

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