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SNS起点で生まれるマーケティングトレンド

「コスパ思考の加速」「血色感リップが主役」 2023年秋の美容トレンド予測

2023年秋のメイクトレンドを予測!

 2023年夏までのトレンドと、昨年秋のトレンドを踏まえ、2023年秋のトレンドを予測します。

 同じように、2022年の秋に100エンゲージメント以上を獲得した美容関連のX投稿に含まれていたキーワードを抽出し、昨年の他期間よりも登場回数が多いものをリストアップしました。

2022年秋頻出キーワード(クリック/タップで拡大)
2022年秋頻出キーワード(クリック/タップで拡大)

 

 これらのキーワードをもとに、2023年秋のメイクアップ・スキンケア・ヘアケアのトレンドについて、それぞれ解説します。

 まず、メイクアップについてです。昨年秋は、2023年夏のキーワードと比較しても、マスクの着用を想定したアイメイク重視のトレンドだったことが伺えます。また、韓国アイドル・中国風メイクの人気や、パーソナルカラーに合わせた色選びの傾向が見られます。この2つの傾向は、濃すぎないメイクで自然に盛る=垢抜けを重視するトレンドであり、2023年現在も続いています。

 秋ならではの傾向としては、「血色」「ブラウン」というキーワードが表すように、くすみカラーや温かみを感じるカラーを取り入れた季節感のあるメイクが人気となります。

 これらを踏まえ、2023年秋のメイクアップのトレンドは以下がポイントになると予測します。

・血色感のあるカラーの艶リップでボリュームアップしたリップメイク

・リップとバランスを取るような自然なアイメイク

・色で盛るのではなく口角や涙袋など細部の陰影で顔全体を垢抜けさせるメイク

スキンケアは美容成分×シンプルが重要に

 次にスキンケアについてです。昨年秋と2022年夏の頻出キーワードに、美容成分のワードが共通して出現しています。含まれている成分でスキンケアを選ぶ傾向はここ数年で美容高感度層からマス層まで広がっているトレンドですが、2023年上半期ではその傾向がさらに強くなりました。

 ブランドやイメージではなく、成分でアイテムを選び、シンプルなケアを毎日コツコツ行うことが重要という発信が多く見られ、コスパ重視のシンプル化がより加速し、ドラッグストアで買えるプチプラアイテム情報への関心が増加したのです。下図は、プチプラスキンケアに関するX投稿の2022年夏と2023年夏の比較です。昨年に比べ、投稿数は減少している一方で、エンゲージメント数は約2.6倍に増加しています。

プチプラスキンケアに関する投稿の2022年/2023年の比較(左:投稿数、右:エンゲージメント数)
プチプラスキンケアに関する投稿の2022年/2023年の比較(左:投稿数、右:エンゲージメント数)

 つまり、X上で影響力を持った美容インフルエンサーによるプチプラスキンケアの発信が活発になっており、マス層を含む多くのユーザーへ、スキンケアのコスパ視点が広がっていると考えられます。

 秋ならではの傾向としては、「乾燥」「潤い」というキーワードが表すように、空気が乾燥することによる保湿意識の上昇が挙げられます。また、「ニキビ」「肌荒れ」「敏感肌」「ストレス」と言った肌悩みに関するキーワードの出現数も、秋にかけて増加しています。

 これらを踏まえ、2023年秋のスキンケアのトレンドは以下がポイントになると予測します。

・高保湿を叶えるプチプラスキンケア

・乾燥や肌荒れをケアする成分の入ったプチプラスキンケア

・価格ではなくシンプルなケアをコツコツ毎日行うことが重要

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ヘアケアは暗め艶カラーとホームケアが重要に

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この記事の著者

奥村 咲香(オクムラ サキカ)

スパイスボックス Social Insight Lab.アナリスト
 プロデューサーを経て、スパイスボックス独自のSNSデータを活用した、SNSアカウント運用・オフライン統合施策・新規事業立案などを目的としたプロジェクトにおけるデータ活用・戦略立案に参画。現在はナショナルクライアントを中心に、各SNSプラットフォームを...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2023/09/21 09:00 https://markezine.jp/article/detail/43437

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