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MarkeZine Day 2023 Autumn(AD)

ChatGPTを活用したメルマガ作成術 事前分析から振り返りまでプロンプトの書き方を解説

 メルマガをはじめとするコンテンツ作成の現場では、良いアイデアが浮かばず企画に時間がかかってしまったり、大きく効果を上げられなかったりと悩むマーケターは多い。そんな中、MAサービスなどを展開するシャノンでは、コンテンツの企画から作成までChatGPTを活用して行っているという。本稿では、2023年9月5日に開催された「MarkeZine Day 2023 Autumn」の中から、シャノンがコンテンツ作成の活用するプロンプトを手順に沿って解説。実用的な答えが得られないChatGPTをうまく活用する方法を語った。

ChatGPTから実用的な回答を得る プロンプト作りの三つの基本

 シャノンでは、メールマガジンに掲載するコンテンツの企画において、ChatGPTを活用している。同社によるとChatGPTで実用性のある結果を出力するには、指示文であるプロンプトの入力方法にポイントがあるという。ChatGPTを活用したメールマガジンコンテンツの作成方法について、同社のマーケティング部の藤井里名氏が、同部で部長を務める村尾慶尚氏を聞き手に迎え、そのノウハウを紹介した。

画像を説明するテキストなくても可
(写真左)株式会社シャノン マーケティング部 部長 村尾 慶尚氏、
(写真右)同社 マーケティング部 藤井 里名氏

 ChatGPTで実用的な答えが得られないという問い合わせをもらうことがよくあるが、それは入力する情報が不足していることが原因だと藤井氏は語る。たとえば、メルマガのタイトルをChatGPTに考えてもらう際には、「プロのマーケターが登壇するウェビナーで集客できるタイトルを三つ考えよ」といった程度の情報量のみで指示を与えてしまうと、実用可能な回答を得るのは難しい。

 では、プロンプトに求められる内容はどういったものだろうか。

「メルマガのタイトルを考えるにあたってのプロンプトに必要な三つの要素として、『(1)集客の対象となるものの内容』『(2)ターゲットの感情・課題』『(3)出力したいコンテンツ形式の指示』が挙げられます。(1)(2)のような前提情報もきちんと伝えることが重要です」(藤井氏)

 藤井氏は、実際に同社が配信したウェビナーへの集客メルマガを例として取り上げ、作成プロセスを紹介した。

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 同社は、ターゲットの課題や感情を探る「コンテンツ+ターゲット分析」から「訴求タイトルの企画」「A/Bテストの設計」「メルマガ本文の作成」までプロセスごとにChatGPTを使って複数案を出力。その案を基にチーム内での確認・フィードバックを実施している。MAでメールを送信後、結果の振り返りもChatGPTで行い、そこから得られた知見をチームで共有・蓄積していると藤井氏は語る。
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タイトル付けに向けた、課題分析と感情分析のプロンプト

 先述の通り、最初に行うべきは「コンテンツ+ターゲット分析」だ。たとえば、ウェビナー告知のメルマガのタイトルを考えたい時、参加するメリットを訴求する必要性があるが、そのためには、ターゲットが抱える課題を考えなければならない。この課題分析にChatGPTを活用すると藤井氏は述べる。

 では、課題を抽出してくれるようなプロンプトをどう作成しているのだろうか。

「最初に『潜在的な課題を教えてください』という指示を記入します。次に前提条件としてウェビナーのタイトルや説明文をランディングページからコピー&ペースト、さらにターゲットの属性情報であるチームの規模や、役職などを箇条書きで入力します。最後には回答の出力形式として、課題の理由も答えてもらうように入力するのがポイントです」(藤井氏)

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 そして、この課題分析を出力した後には、ターゲットの感情分析を行う必要があると藤井氏は説明している。なぜなら、課題だけの訴求だと人の心を動かすことが難しいため、どのような感情を刺激するのかを考える必要があるからだという。

 感情分析を行う際のプロンプトについて藤井氏は次のように説明する。

「今回は、最初にターゲットになりきるように指示を出し、前提条件として、集客したいセミナーの内容と先ほど行った課題分析をコピー&ペーストします。最後に出力形式を指定するのですが、その際にターゲットのセリフなども一緒に出してもらうのがポイントになります」(藤井氏)

 感情分析のプロンプトでは、出力するターゲットの感情として「好奇心」「納得感」「希望」「緊急感」「不安」「恐れ」を指定することで、ターゲットがそれぞれの感情についてどのようなセリフを言うかといった出力もChatGPTが行ってくれる

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 このようにプロセスを考えてChatGPTを活用することで、速く簡単に複数のアイデアを出せるようになったと藤井氏は説明した。

次のページ
訴求ポイントを反映 複数案のタイトルでチームからのフィードバックを促進

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この記事の著者

平田 順子(ヒラタ ジュンコ)

フリーランスのライター・編集者。大学生時代より雑誌連載をスタートし、音楽誌やカルチャー誌などで執筆。2000年に書籍『ナゴムの話』(太田出版刊)を上梓。音楽誌『FLOOR net』編集部勤務ののちWeb制作を学び、2005年よりWebデザイン・マーケティング誌『Web Designing』の編集を行...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

提供:株式会社シャノン

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2023/10/12 10:30 https://markezine.jp/article/detail/43571

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