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バチェラー好きのマーケターが読み解く“不器用バチェラー”の関心層/ムーブメントの中心にいたのは誰?

【ネタバレ有】「バチェラー5」参加者の中で、意外な注目を集めたのはあの女性?

 以下、「バチェラー・ジャパン シーズン5」のネタバレを含みます。

 それでは、視聴者は「バチェラー5」のどんな内容に関心を持っていたのでしょうか。検索ユーザーの関心を紐解くため、「掛け合わせワード」に着目してみましょう。「バチェラー」というワードと合わせて検索されたワードを見ることで、視聴者の関心の"中身”を分析することができます。

2021年11月~21年12月「バチェラー」検索者の掛け合わせ上位ワード(Dockpit/PC・スマホ合算)
2023年8月「バチェラー」検索者の掛け合わせ上位ワード(Dockpit/PC・スマホ合算)

 8月に「バチェラー」との掛け合わせて検索されたワードを見ると、まず「シーズン5」「長谷川」と、今回のシリーズを視聴するための検索と思われるワードが目立ちます。

 続いて多く見られたのは、「大内」という名字でした。最終回でバチェラーと結ばれた女性・大内悠里さんについて知りたいと考えた視聴者が多いのでしょう。「西山」「竹下」もそれぞれ大内さんと共に最後の3名に残り、“実家訪問”回が放映された西山真央さん、竹下理恵さんをそれぞれ指しています。女性の人数が絞られ、一人ひとりの魅力が伝わりやすくなるシーズン後半になるにつれ、徐々にその素顔を知りたくなった人が増えたことが窺えます。

 また、ここで注目なのは「月田」さん(月田侑里さん)のランクインです。第5話で旅から去ってしまった彼女ですが、より後の回まで残った女性たちの名前よりも掛け合わせワードランキング上では上位となりました。

 第5話では、他の女性からバチェラーとのデートの時間を奪うことができる「ストールンローズ」の使用をめぐり、長い会議の末に涙を見せながらも押しきれなかった月田さん。ストールンローズは別の女性の手にわたり、ぎくしゃくしてしまった女性たちが、その思いを解消するかのようにドレスのまま夜のプールに飛び込むという、シーズン5屈指の名シーンにつながりました。

 ランキングからは、月田さんの振る舞いに心を動かされた視聴者が多く、意外な注目を浴びていたことが推測される結果となっています。

データから見る、過去シリーズとの違い

 最後に、過去の「バチェラー・ジャパン」シリーズについて振り返ってみたいと思います。2021年11~12月には、シーズン4の配信が開始。女性版バチェラー「バチェロレッテ・ジャパン」 シーズン1にて、男性側の参加者だった実業家・黄皓さんが4代目バチェラーを務め、タイ・プーケットでの旅がスタートしました。

 今回の分析と同じように、検索ユーザー数の推移からシーズン4開始時の注目度を振り返りました。すると、シーズン4最終回にあたる2021年12月と、シーズン5最終回2023年8月の検索ユーザー数は約25万とほぼ同程度。シーズン4もシーズン5も同様に盛り上がっていたことがわかり、人気が落ちない「バチェラー・ジャパン」シリーズの強みが改めてわかります。

2022年9月~2023年8月「バチェラー」検索ユーザー数の推移(Dockpit/PC・スマホ合算)
「バチェラー」検索ユーザーの推移(21年9月~23年8月)(Dockpit/PC・スマホ合算)

 続けて、シーズン4放映時の「バチェラー」との掛け合わせワードを見てみましょう。

2021年11月~21年12月「バチェラー」検索者の掛け合わせ上位ワード(Dockpit/PC・スマホ合算)
2021年11月~21年12月「バチェラー」検索者の掛け合わせ上位ワード(Dockpit/PC・スマホ合算)

 上位にはシーズン5同様に、4代目バチェラー黄皓さんの名前等が見られます。女性参加者の名前としては「藤原(望未)」さんや、「休井(美郷)」さんの名前が見受けられました。

 注目すべきは、藤原さんも休井さんも、黄皓さんと最終回で結ばれた秋倉諒子さんの名前よりも上位である点です。「バチェラー・ジャパン」シリーズの参加女性の中には、番組出演後インフルエンサーとして活動する方も見られるように、最終的に恋愛が成就しなくても、「注目度」という十分なリターンを得ていることが窺えます。

 その他の掛け合わせキーワードでは、「結婚」「その後」などが目立ちました。番組放映当時には、まだ正式に結婚はしていなかった黄皓さん・秋倉諒子さんカップルの行方に、やきもきさせられた視聴者の方も多かったのではないでしょうか。また、「匂わせ」など参加者のSNSから読み取れる情報までチェックされているのは、恋愛リアリティーショーならではかもしれません。

 「都内」「高収入」「若い男女」を中心に、ハマる仕掛けを作る「バチェラー・ジャパン」。次はどんな人物が関心を集めるのか、早くも楽しみです。

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この記事の著者

海野 秋生(ウンノ アキミ)

株式会社ヴァリューズ ソリューション局 インサイトアナリティクスG マネジャー

大学卒業後、PR会社に入社。その後戦略PR会社、調査会社を経て2020年より現職。アンケート調査を活かしたPR調査のほか、消費財のリブランディングにあたるグループインタビューやコンセプト受容性調査、広告効果検証調査など定量・...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2023/10/06 09:30 https://markezine.jp/article/detail/43662

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