約5,500名が来店!秘密は守られたのか
──匿名宝飾店の告知を目的としたプロモーションは実施しましたか?
プレスリリースや交通広告をメインに打ち出しましたが、匿名という性質上、出稿はしづらかったですね。ブランド名を伏せて、メディアの関係者やインフルエンサーの方を内覧会に招待しました。実際に匿名宝飾店へ足を運び、良質な体験をされた方による口コミが最も効果的でした。
──約2週間という短い開催期間にもかかわらず、匿名宝飾店はSNSを中心に大きな話題を集めました。得られた成果を教えていただけますか?
20代、30代を中心に5,500名以上の方が来店されました。期間中は店を訪れた方の口コミが日を追うごとに盛り上がり、最終日には期間中最多の480名が来店されるなど、私たちが想像していた以上に楽しんでいただけたことが数値としても実感できました。
──うまく話題が広がった要因はどこにあったとお考えですか?
秘密を共有するような仕掛けを工夫しました。匿名宝飾店に来店されたお客様にはパンフレットをお渡ししていたのですが、パンフレットの下にあるスクラッチを削るとブランド名が現れ「20日のプレス発表までは匿名宝飾店の正体を内緒にしていてください」というメッセージも添えていたんです。私たちが把握している限り、発表当日まで正体をばらすような投稿はSNS上に見受けられませんでした。
──オープンからプレス発表まで2週間ほどありましたが、その間正体がばらされなかったというのもすごいですね。
そうですね。正直なところ、期間中に「実は4℃が手掛けている」と明かされてしまう不安もあったのですが、皆様が“内緒”を守ってくださり、応援してもらっているようにも感じました。
名前を伏せたからアプローチできた層も
また、リアルの場が持つ力も話題化を後押ししたと感じています。デジタル上での体験が普及した今、オフラインでの体験に価値や新鮮味を感じてくださった方が多かったのではないでしょうか。コンテンツに対する感想や驚きを多くの方から積極的に発信していただけました。
──取り組みを振り返ってみていかがですか?
今までジュエリーに触れる機会がなかったお客様も来場されていたことから、人とジュエリーの新たな出会いのきっかけを提供できたと感じています。「ジュエリーブランドのお店は百貨店にあるから入店するハードルが高かったけれど、匿名宝飾店のおかげで気軽に体験できることがわかった」とおっしゃる方もいました。
──ブランド名をあえて伏せたからこそアプローチできた方々かもしれませんね。
