CAPI実装のメリットと方法は?
──CAPIとはどのようなソリューションなのでしょうか。実装するメリットもあわせて教えてください。
津野(Meta):CAPIの実装方法は複数ありますが、大枠の仕組みは広告主が持っているデータをMetaの広告配信システムにサーバー間でつなげるものです。暗号化によって環境の安全性を高めています。データをインポートするのではなく、使う許可をいただいて広告配信に役立てる仕組みです。
津野(Meta):CAPIを実装することで正しいデータを使った広告配信ができるようになり、パフォーマンスの向上につながります。欠損しているかもしれない、正しいかわからないデータを使うより、成果に直結するはずです。
──CAPIの実装方法を教えていただけますか。
杉山(サイバーエース):CAPIの直実装は広告主様のサーバーとMetaのサーバーをつなげる仕組みになっており、サーバーからデータを引っ張ってくるAPIと、それをMetaの広告システムに飛ばすAPIの二つを開発する必要があります。
津野(Meta):前者のサーバーからデータを引っ張ってくるAPIに関しては、広告主が使用中のサーバーシステムや「何の情報をどれくらい送るか」という要件によって、開発の工数や時間が異なります。
実装の難所はリソース確保と部門間コミュニケーション
──サイバーエースでは、数多くの広告主のCAPI実装を支援してきたとうかがっています。
津野(Meta):当社がCAPIをリリースしたタイミングは非常に早かったにもかかわらず、サイバーエース様はいち早く試して広告主にもその魅力を伝えてくださいました。
杉山(サイバーエース):Meta様とは以前からパートナーとして様々なお取り組みをしてきましたが、個人情報保護の流れを受け、両社でいち早く広告主の課題解決にあたるべきだと考えた次第です。
──CAPI直実装の難所はどんな点にありますか?
杉山(サイバーエース):広告主の社内でAPIの開発に充てられるリソースが不足していたり、リソースを増やそうとしても社内で決裁をとるのが大変だったりと、様々な課題を乗り越える必要があります。
また、APIの設計側(マーケター)と開発側(エンジニア)のコミュニケーションも難所として挙げられます。加えてここに広告代理店が入ると、ステークホルダー間の意思疎通はさらに複雑になるでしょう。当社が支援させていただく場合は、APIの設計書を作成することでCAPIの直実装をスムーズに進められるようにしています。設計書によって、マーケターとエンジニア間のコミュニケーションを当社が簡素化および円滑化することができるのです。
津野(Meta):この設計書は、誰でも作れるものではありません。私は数多くの代理店様と一緒に様々なお取り組みをしていますが、サイバーエース様はデータの設計業務を熟知されていると感じます。だからこそスピーディーに、広告主に合わせた設計書を作ることができるのです。