創造性を持つために必要な「八つのマインドセット」
この「創造性を発揮する目的」が重要になるのは、クリエイターであるダニエル氏に限ったことではない。たとえば「顧客に特別な体験を提供するためには?」「顧客との間で良い関係性を構築するためには?」といった疑問を解消するためにも創造性が必要であり、あらゆる業種のビジネスパーソンにとって大切なマインドセットというわけだ。
そこでダニエル氏は、多くの人が創造性を持つ上で大切となる「適切な八つのマインドセット」を次のように紹介した。
- 未知のものを受け入れる(Embrace the unknown)
- 緊張感を持つ(Have sweaty palms)
- 探求し続ける(Keep Exploring)
- 自分自身の中に隠れる願望に耳をすませてみる(Listen to your little voice)
- 異なるものとのコラボに寛容に(Be open to collaboration)
- 相手の主張をよく聞いた上で議論する(Listen and debate)
- 素早く動く(Move quickly)
- あなたの創造性に理由を与える(Give a purpose to your creativity)

「激動する今の世の中では、創造性をもって仕事をすることが非常に重要です。強い好奇心と探求心、仕事を行う目的を持ち、創造性を発揮することが、結果的には皆さんのビジネスの成長へとつながるでしょう」(ダニエル氏)
創造性を駆使して体験をアップデート
続いて、Braze 社長 兼 CCOのMyles Kleeger(マイルズ・クレガー)氏が聞き手に加わり、両者でのトークセッションが繰り広げられた。

まずマイルズ氏が、シルク・ドゥ・ソレイユが創造性を発揮して行っている具体的な取り組みについて尋ねると、ダニエル氏は同社が現在行っている研究開発への多額の投資について述べた。
「私たちは、人間のパフォーマンスを向上させる新しい技術を常に探しています。そのため、世界中の様々な組織と連携し、積極的に研究開発を行っています」(ダニエル氏)
事実として同社は、世界中の大学をはじめ、マイクロソフトやサムスンなどのグローバル企業とも協力関係にあり、共同で技術開発に取り組んでいる。先述のマインドセットを企業として体現しているわけだ。
加えて同社では、すべてのショーにおいてSNSなどのテクノロジーを駆使し、観客からの意見を収集。これにより、「オーディエンスが求めている体験は何か」を追究しているとダニエル氏は語った。