生成AIがマーケティング人材の教育を変える
岡田:知り合いの開発企業では、プロンプトベースで評価をするように評価制度を置き換えていました。
プログラマーにとってプログラム書くっていうところに対して、いくらアシストしてもらってもいいわけじゃないですか。なるほどな、と思いましたね。
法の話をしましたが、ルールが整えられていくことを考えると、ディープラーニング、生成AIはあらゆる業界で関わっていかなきゃいけなくなる技術だと思っています。

簗島:お話をしていて、デジタルマーケティングでは、生成AIがキャッチコピー作ってくれる挙手的な動きが多い一方で、もうちょっと広く使える可能性、いろんな業界で使える可能性があると感じました。
人材不足が叫ばれる中で、生成AIを用いて学べる仕組みを整えていくことは重要だと思いますね。
岡田:特にデジタルマーケティングのところって、インターネットのルールとか、理が日々更新されていくと思うのですが、そのキャッチアップはどうされているのですか?
簗島:とにかく頑張るしかないですね(笑)。でも実際大きな問題で、社内にはもう使えないなってマニュアルがたくさんあるのですよ。Google広告にしてもそうですし、Facebook広告にしてもそうです。
デジタルマーケティングの世界って、広告のアップデート情報のように、検索の延長線上に存在しているけれども膨大すぎて俗人化しているものが多くあると思うのです。
先ほどは成長速度の観点で生成AIによるマニュアルの話をしましたが、人材教育という意味でも大きな意味を持ってくるんだと思います。
生成AI、「悩むより使っていただきたい」
岡田:今の時代、生成AIをどう活用しようか、とたくさんの人が悩まれていると思うのですよね。でもまずは悩むより使っていただきたいなと思います。
どういう事例があってどういう効果が得られるかを調べることも重要ですが、まず触ってみていただきたい。そうすることで自分たちなりの使い方を発見できると思うのです。
簗島さんの会社のホワイトボードに似た使い方のように、新たな価値を生み出すきっかけになると思います。
そのためにもまずは、日本ディープラーニング協会のG検定を受けていただきたいですね。
簗島:使ってみてもらいたい、というのは本当にそうだと思います。ディープラーニングの技術には、局所的な使い方だけにとどまらない、業務プロセスを変えられるほどの可能性がある。
たとえばデジタルマーケティングでは、新しく入ってきた人って絶望を感じてしまいやすいのです。なぜならCPAやROASといった専門の用語が多すぎるから。しかしディープラーニングはその課題を解決してくれます。
またあるお客様の支援をするようになったとして、支援のためにはお客様のお客様を知ることから始めなければいけません。今までそれはお客様のヒアリングや調査で一生懸命行っていました。
しかし、そこに生成AIを使うことができれば、早く正確にお客様のお客様像を生成してくれるわけです。ラーニングコストが圧倒的に短縮できる。
ディープラーニングを使っていくことは業界の人口が増えることにつながり、PDCAも回すことにもつながる。そうすると新たな知見が溜まっていき、デジタルマーケティングという業界自体が進歩していくと思うのです。
大きな視点でディープラーニングの活用について考えていけると良いのかなと思いますね。