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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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MarkeZine Day 2025 Retail

業界キーパーソンと探る注目キーワード大研究

ジェンダー課題を考えるきっかけをつくる──Googleが実践する、DE&Iの取り組みとは

「街の特性」に絡め、場所を活かしたOOHを展開

──2024年は、「#SearchForChange」にてどういったお取り組みを行ったのでしょうか。

倉田:各分野で活躍している23名の方に、「#検索してみてほしいこと」をうかがい、紹介しました。仕事・勉強・スポーツ・身体のこと・最近ニュースで話題になっていることなど、様々なトピックの検索キーワードをGoogle Japan公式SNSアカウント(X、Instagram)や公式YouTubeチャンネルで発信した形です。

Google:知ることから変わること #SearchForChange 2024

倉田:多様なトピックスを取り上げるにあたり、賛同した有識者の方々にも発信の協力をお願いしました。エピソードやメッセージを一緒に、SNS上でシェアいただくことで「なぜ知ってほしいのか」といった思いを届けることにもつながったと考えています。

──媒体を選定した際のポイントを教えてください。

倉田:ジェンダーについて多くの方が理解や対話を深めていただくために、私たちはYouTubeやXなどのデジタルチャネルを中心に据えて展開しています。

 加えて、様々な人が行き交う東京都内の中でも「街の特性×ジェンダーの課題」を合わせたキーワードを屋外広告として掲出。これにより、自分ゴト化しやすくなることを目指しました。やはり、日常生活の中に疑問が溶け込んでいるほうが気づきやすくなります。

 たとえば大手町では「働くこと」について。原宿では「若年層と一緒に考えたいトピックス」を、国立競技場では「スポーツの課題」についてといった形です。

 また生活者にとっても、デジタルで語る内容と、リアルでの対話で生まれる内容は少し意味合いも変わってくると思います。シーンが違うことで理解や気づきの質が変化し、より深く「知る」ことにつながると考え、デジタルチャネルに加えて屋外広告を行うことに決めました。

原宿駅前の掲載例
原宿駅前の掲載例

「課題を知る」ことを日常に

──キャンペーンを進めていくうえで、気を付けた点はありますか。

倉田:より多くの方々が興味を持ち理解を深めていただけるよう、仕事や教育、身体のことなど、様々なトピックスをカバーしました。

 検索キーワードの選定では、他者の視点はもちろん、日常の自分の行動からも新しい気づきがあるものを選びました。中でも、理解や対話を深めていけることを重視し、有識者の方々と共に選定しました。選定したキーワードは、検索するための単語を並べるのではなく、知ってほしいポイントが伝わるように意識し、ポジティブな気づきもあるキーワードを含めました。

キャンペーン参加有識者・検索キーワードの一例

ルッキズムとどう向き合う?/外川浩子(NPO法人マイフェイス・マイスタイル代表)
性的同意はどうやってとるの?/益若つばさ(モデル)
ガラスの崖とガラスの天井何が違う?/小島慶子(エッセイスト)
生理休暇はなぜ取りづらい?/シオリーヌ(助産師/YouTubeクリエイター)
子育て女性のキャリア問題/なつみっくす(母親アップデートコミュニティ代表)
DEIのEって何?/浜田敬子(ジャーナリスト)
アスリートの無月経の影響/潮田玲子(元バドミントン日本代表)
アスリート、男女の賃金格差なぜ?/下山田志帆(元サッカー選手)
大学進学の男女差とは?/龍崎翔子(ホテルプロデューサー)
「女の子だから」の偏見なくすには/石倉秀明(山田進太郎D&I財団 COO)

──今回の取り組みの手ごたえを教えてください。

倉田:身近にある様々なトピックを、街中や駅、SNS上で多くの人に届けられました。

 賛同いただいた23名の有識者のキーワードに続いて、自分が思う「検索してみてほしいこと」、みんなに知ってほしいトピックや課題について、本当にたくさんの方が一緒に声をあげてくださいました。

──今後の展望について、教えてください。

倉田:ジェンダーに関するトピックスを含め、身の回りにある課題は常に変化し続けています。国際女性デーのタイミングだけでなく、日常的に「課題を知る」ことを続ける必要があると考えています。弊社は、ジェンダーの枠組みを超えて様々なトピックを「知ることから変わること」をテーマに、年間を通じて継続的に実施していきたいです。

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この記事の著者

MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)

デジタルを中心とした広告/マーケティングの最新動向を発信する専門メディアの編集部です。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2024/05/30 08:30 https://markezine.jp/article/detail/45573

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