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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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MarkeZine Day 2025 Retail

MarkeZineプレミアムセミナー

御社の顧客は誰ですか? 曖昧な定義から脱却する言語化のヒント

シンプルでなければ戦略にあらず

 本セミナーの内容をまとめると、マーケティング戦略を策定する際に押さえておきたいポイントは次のとおりだ。

  1. 顧客をシンプルに定義しよう
  2. 顧客が片付けたい課題を定義しよう
  3. 既存顧客(n=1)の“When”や“Where”を言語化しよう
  4. 顧客が抱える課題のボトルネック(=Why)を定義しよう
  5. 最も重要なカテゴリを正しく定義して検証しよう
  6. コンセプトはシンプルなメッセージにしよう

「ここまで様々なことをお伝えしましたが、私が最も重要だと思っているのは、6番目のシンプルなメッセージングです。戦略は『戦いを略す』と書くとおり、シンプルでなければ機能しないと思います」(田岡氏)

 セッションの後半に設けられた質疑応答のコーナーでは、田岡氏が日頃クライアントから頻繁に受ける質問のほか、参加者からリアルタイムに寄せられた質問が取り上げられた。本稿ではその一部を紹介する。

Q:新規事業を成功させるために最も重要なことは何ですか?

A:やはりカテゴリだと思います。「なぜ新規事業やスタートアップがうまくいくのか」を考えてみましょう。社会および環境の変化から新たな課題が顕在化し、これまでにないカテゴリが急速に生まれます。新規事業やスタートアップはそのような新規カテゴリを先んじて独占するから、結果として急成長するのではないでしょうか。カテゴリ選びは最も慎重かつ大胆に検討することが求められるのです。

Q:組織でマーケティング戦略を定めたものの、実行されません。

A:難しい問題ですが、実行のヒントはあります。共通言語を持つことです。マーケティング戦略やWHO/WHATを定めても、メンバーがその意味を理解していなければ組織の意識は統一されません。言語を共通化した上で定義を深めていくことが大切です。戦略を策定する段階からメンバーを巻き込むことで、組織全体に浸透させていく手もあるでしょう。

Q:プロダクトアウト型の商品を扱っている会社で、マーケティング戦略の立案を担う組織を立ち上げます。最初に何から着手すれば良いでしょうか?

A:いきなりマクロから見るのではなく、まずミクロに顧客を理解することが極めて重要だと思っています。3C分析やSTP分析など手法は様々ありますが、大切なのは分析によって導かれる解に一貫性があることです。そのためには顧客理解を深める必要があります。「既存の顧客が誰で、どのような課題を持っているのか」を、まずは複数洗い出してみる方法が有効です。そうすることで初めて「セグメンテーション」や「ターゲティング」といったステップに移ることができるでしょう。

 田岡氏は「WHATやHOWではなく、まずWHOを考えること。そうすることで、これまでとは違った景色が見えてくるかもしれません。ぜひ今日から実践していただければと思います」と語り、セミナーを締めくくった。

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この記事の著者

和泉 ゆかり(イズミ ユカリ)

 IT企業にてWebマーケティング・人事業務に従事した後、独立。現在はビジネスパーソン向けの媒体で、ライティング・編集を手がける。得意領域は、テクノロジーや広告、働き方など。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2024/06/14 09:30 https://markezine.jp/article/detail/45617

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