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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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MarkeZine Day 2025 Retail

【特集】ターゲティング大変革期の到来

“レコメンド疲れ”した生活者にセレンディピティを LINEヤフーが目指す新たな広告の届け方

「偶然の出会い」から「購買」に一気に進むケースも

──セレンディピティ・マーケティングの活用によって見えてきた新たな発見があれば教えてください。

宮村:トピックスPRに関して言えば、実は直接購買や流入につながる例も出てきており、驚いています。

 Yahoo! JAPANトップページのユーザーの訪問数によって、当然トピックスPRのインプレッションも変動しますが、平均的に見ても1日で膨大なクリックを得られるんです。また、最近ではトピックスPRをご出稿いただいた日にその商材の販売が増加した、といったケースも出てきています。概算にはなりますが、流入や購買といったアクション獲得を目的としたご出稿は全体の約40%近くあると思います。セレンディピティから購買まで一気通貫で提供できるという、「枠」の新たな価値を発見することができました。

 マーケティングの世界ではファネルを分けて整理したくなるものの、実際には出会った瞬間に購買に至ることもあります。ユーザー体験のリアルを捉えるきっかけにもなりました。

 また、ニュース閲覧ターゲティングについては、「閲覧頻度」がコンバージョンと相関関係にあることがわかってきました。さらに、ニュース閲覧ターゲティングと興味関心ターゲティングなどの他のターゲティングを掛け合わせることで、よりユーザーの解像度を高めた配信もできそうなので、アプローチの幅の広さに可能性を感じているところです。

「ニュース」ならではの強みを活かし、業界課題の解決に臨む

──最後に、今後セレンディピティ・マーケティングをどのように広げていくのか、展望をお聞かせください。

宮村:セレンディピティ・マーケティングという言葉を市場に出したときに、背景にあるマーケティング業界の課題に共感していただける企業様がこんなにも多いのか、という気づきがありました。動画、SNS、ディスプレイ、検索広告といった現状のデジタル広告でできるプランニングを行いながらも「本当にこれでいいのだろうか」と漠然と悩んでいるマーケターがたくさんいたんです。

 一方で、課題感に共感していただいた企業のすべてがトピックスPRやニュース閲覧ターゲティングに出稿してくれているかというと、そうではありません。課題感と私たちのソリューションの間にはまだ溝があると感じているので、今後は「思いがけない、偶然の出会いをもたらす」ソリューションをさらに磨いていきたいですね。

 あくまで構想段階ですが、Yahoo! JAPANトップページのリニューアルなど今後予定されているメディア体験の変化にフィットさせた広告体験の在り方なども議論していきたいと思っています。また、ニュースが持つ力は唯一無二です。現在提供しているのはニュースを閲覧したユーザーへのターゲティング手法ですが、Yahoo!ニュースのサービス上での新たな広告体験も考えていきたいと思っています。

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この記事の著者

岡田 果子(オカダ カコ)

IT系編集者、ライター。趣味・実用書の編集を経てWebメディアへ。その後キャリアインタビューなどのライティング業務を開始。執筆可能ジャンルは、開発手法・組織、プロダクト作り、教育ICT、その他ビジネス。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2024/07/30 09:30 https://markezine.jp/article/detail/46214

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