※本記事は、2024年7月刊行の『MarkeZine』(雑誌)103号に掲載したものです
【特集】ターゲティング大変革期の到来
─ なぜその手法を選ぶのか?ターゲティング大変革期に求められる“目利き”
─ データクリーンルームで進化する、データドリブンマーケティング 現在の開発・活用状況を電通に聞く
─ “レコメンド疲れ”した生活者にセレンディピティを LINEヤフーが目指す新たな広告の届け方
─ 老若男女の共通したインタレストを確実に捉える、「天気」が持つ可能性
─ 人の動きからは単純な位置情報だけでなく、興味関心・親和性も導き出せる
─ AIで進化するGoogle広告の今。成果を上げるために必要な3つのポイント(本記事)
─ この数年で大きな変化が。自動最適化が進むMeta広告で効果を上げるためのポイント
─ 運用型広告をハックしてきた広告代理店のこれから
─ Google「3rd Party Cookie “廃止の撤回”」の真意 アタラ杉原剛氏が解説
AIがパフォーマンスを最大化していくGoogle「P-Max」
Googleは2021年11月から「P-MAX」の提供を開始しました。P-MAXはPerformance Max(パフォーマンス最大化)の略称で、広告主は1つのキャンペーンで検索、ディスプレイ、YouTube、Discover、GoogleマップなどあらゆるGoogleの広告枠に広告を配信できます。
最大の特徴は、GoogleAIが組み込まれており、広告運用のプロセスがほぼ自動化されたこと。広告予算とコンバージョン目標を設定し、複数のクリエイティブを準備しておくと、AIが適切なターゲットに適切なクリエイティブを自動で当てていき、パフォーマンスを最大化します。
つまり、従来のように「20代女性にはUGC風クリエイティブ」「30代女性には効能を訴求したクリエイティブ」といったように、細かく配信ターゲットやクリエイティブ設計を行う必要はなくなりました。むしろ、AIの精度が非常に高いため、基本的にはAIに委ねてしまったほうが成果は高くなります。
ただし、こちらで細かく設定できない分、最初にどのようなクリエイティブをセットしておくかが重要です。また広告配信の結果をどうAIにフィードバックしていくかでその後の挙動が変わっていくので、従来とは違ったところで頭を使う必要が出てきています。