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【特集】拡大中の注目市場「フェムテック」の現在地

生理や妊活の課題に新たな選択肢を――フェムテック市場の創造を牽引するユニ・チャーム「ソフィ」の挑戦

誰にも言えない「悩み」にどう寄り添うか?

MarkeZine:人には言えない悩みも多い中、当事者である女性に寄り添うためにどのような手法でニーズを抽出していますか?

中野:女性が抱える健康問題の解決は社会的に重要な取り組みだと捉えていますが、一方で「まだ顕在化していない課題が多々ある」というのが当社の認識です。課題発掘に関しては、様々な年代のお客様と密接にコミュニケーションを取りながら、お客様の悩みや現状の商品の課題を調査しています。

 具体的にはインタビューやアンケートのほか、最近ではアプリを通じたデータ収集によるインサイトの発掘にも取り組んでいます。そして、当事者すら自覚していない課題や言語化できていない悩みに寄り添い、代弁者として問題を顕在化し、課題解決に向かうことで、誰ひとり取り残さない共生社会の実現に貢献することを目指しています。

 とはいえ、以前よりはずいぶん、女性が抱えている課題の顕在化が進み、ニーズが見えやすくなってきたとも感じています。

ユニ・チャームが掲げる「共生社会の実現」に向けて

MarkeZine:最後に、ユニ・チャームが目指す共生社会についても伺いたいと思います。2020年10月、ユニ・チャームグループは、中長期ESG目標の『Kyo-sei Life Vision 2030~ For a Diverse, Inclusive, and Sustainable World ~』を発表しています。これと、ブランド戦略の方向性をどのようにすり合わせていますか?

中野:ソフィの事業領域は、生理に立脚した7日間(1週間)を軸に、1週間、1ヵ月、その先の50年と、女性の心身の変化に合わせてその人に適切な価値を提供していくことにあります。中長期計画では重要なテーマとして「女性が抱える健康課題の解決」を掲げており、ソフィのミッションである「一生を通して変化とともに生きる女性のポテンシャルを解き放ち続ける」の理念とまさに合致しているのです。

 誰ひとり取り残さない共生社会を実現するということは、つまり、あらゆる人に合う生理用品(選択肢)を提供すること。これを実現するために、女性の声を汲み取ることがとても大切だと考えています。そして、我々の様々な活動を通して、周囲にも共生というマインドが波及することができると考えています。

MarkeZine:終わりに、ソフィブランドが掲げる展望をお聞かせください。

中野:調査によると、「生理をきっかけに何かを諦めた」という女性は約半数に上るそうです。しかし、ご紹介してきたとおり現在は様々な選択肢が広がっていますし、生理を理由に何かをあきらめる人生を送ってほしくないという想いがあります。あらゆる女性の方が目指したいと人生に向かっていけるよう、生理にまつわるライフステージに合ったサポートを続け、共生社会の実現に貢献していきます。

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この記事の著者

岩崎 史絵(イワサキ シエ)

リックテレコム、アットマーク・アイティ(現ITmedia)の編集記者を経てフリーに。最近はマーケティング分野の取材・執筆のほか、一般企業のオウンドメディア企画・編集やPR/広報支援なども行っている。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2024/09/12 09:30 https://markezine.jp/article/detail/46310

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