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Instagram運用2.0──アルゴリズムに依存しないクロス戦略

業界の特性に応じてInstagram運用をどう変える?不動産/美容コスメなどを例に手法解説

 近年、Instagramを活用したマーケティングは多くの業界で必須の手法となっている。しかし、各業界における購買プロセスや消費者の意思決定の基準は異なり、それに応じたアプローチが必要だ。Instagramの理想的な運用方法について、専門的な支援に実績を持つSAKIYOMIが解説する本連載。今回は、不動産、採用活動、美容コスメという異なる業界で、Instagramをどのように活用すべきかを事例を交えて解説する。

効果的なアプローチは業界・商品特性ごとに異なる

 各業界や商品に応じて、購買プロセスや意思決定の要因は異なります。したがって、Instagramでの戦略もその業界特性に合ったものを設計する必要があります

 たとえば、不動産や自動車などの高関与商品は、消費者がじっくり時間をかけて比較検討を行うため、信頼性の高い情報提供や長期的なフォローアップが重要です。逆に、ファッションや食品などの低関与商品では、視覚的に魅力的な投稿がすぐに購買行動に結びつくことが多いため、感覚的な訴求が求められます。

 まずは「消費者の商材に対する関与水準が高いか、低いか」「消費者の購買行動が感情的か理性的か」という二つの基準について押さえておきましょう。

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「関与水準」の高さに基づいた戦略

 「関与水準」が高い商品、つまり消費者が購入する際にこだわりを持つ商品では、消費者は複数の情報源を参考にし、購買までに多くの接点が必要になります。この場合、Instagramでのエンゲージメントを高めるための段階的なアプローチが必要です。たとえば、リールでの初期接触から、より詳細なフィード投稿やストーリーズを通じて製品に関する信頼を築き、その後、DMやLINEを通じた個別相談や資料請求、無料相談などの直接的なコミュニケーションに誘導するプロセスが効果的です。

 一方、低関与商品では購買行動が早く、リールやシンプルな投稿を見た瞬間に衝動買いに結びつくことがあります。この場合、Instagram上でのビジュアル訴求力や即時性のあるオファーが効果的です。

意思決定が「感情的か理性的か」で有効なアプローチは変わる

 消費者の購買行動が感情的か理性的かによって、Instagramでのコンテンツ作成やコミュニケーション方法も異なります。たとえば、美容コスメやファッションでは憧れや共感を引き出す感情的なアプローチが強く作用します。そのため、魅力的なビジュアルやユーザーのライフスタイルに響くコンテンツが効果的です。

 一方で、金融サービスや不動産のような理性的な意思決定が重視される商品では、信頼性のある情報提供が重要です。専門性の高いコンテンツ、過去の実績、製品の具体的な利点を示す投稿が求められます。Instagram上では、こうした製品の詳細な説明や実際の利用シーンを伝えることで、理性的な意思決定を促進できます。

 まとめると、次の通りです。

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 では、具体的な業界ごとに求められる戦略を見ていきましょう。最初は不動産業界です。

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この記事の著者

下村 健太(SAKIYOMI)(シモムラ ケンタ)

2020年、学生時に立ち上げ時のSAKIYOMIへ長期インターン生として参画。大学院卒業後、運用代行事業のマネージャーを務め複数者のコンサルティングに従事。運用代行の納品責任者を経て現在、事業責任者を務め、100案件、150名組織の事業開発に携わる(参考:ブログYouTubeチャンネル)。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2024/09/26 08:00 https://markezine.jp/article/detail/46599

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