インフルエンサー“コンテンツ”マーケティングへの進化を提案
宮﨑:皆さんこんにちは。今日は縦型ショート動画のトレンドや、当社が支援するインフルエンサーマーケティングについて、データとクリエイターの声を交えながら、リアルな話ができればと思っています。
宮﨑:UUUMは「想いの熱量でセカイを切り拓く」という企業理念を持ち、12期を迎える会社です。創業当初からクリエイターマネジメントを中心に活動し、今ではYouTubeで100万人超の登録者数を持つ91チャンネルを抱えています。我々が企業のマーケティング支援において重視しているのは「コンテキスト・ドリブン・マーケティング」というプロモーション手法です。単にフォロワー数が多いクリエイターを選ぶのではなく、クリエイターのストーリーや心情、視聴者と構築してきた関係性に寄り添う提案によって効果の最大化を狙っています。
最近では、縦型のショート動画の重要性が以前よりもさらに増してきました。縦型ショート動画は、画面占有率の高さによる没入感やクリエイティブの影響力の大きさから、エンゲージメントが深い傾向にあり、YouTubeショート、Instagramリール、TikTokなど、それぞれのプラットフォームではユーザーの興味関心に基づいたアルゴリズムが強く働いています。
我々は縦型ショート動画と従来の横型動画の活用方法を分析しており、その再生数を“因数分解”してきました。
横型の長尺動画はコアファンやライトファンから優先的に視聴される傾向にありますが、ショート動画はアルゴリズムの強さを活かして、いわゆる「過去ファン系」「知ってるレベル」のユーザーにまで届く傾向があります。そのため、リーチの最大化に有効なフォーマットとして位置づけています。制作する側の視点としては、ファン以外にも多くアプローチするため、トレンドを鑑みたコンテンツ設計が重要とも言えるでしょう。
宮﨑:当社の目標は、コミュニケーションの最大化です。だからこそ、クリエイターのコンテンツを起点としたコミュニケーションを重視し、それを叶える機能をサービスとして整えてきました。我々は今、インフルエンサーマーケティングからインフルエンサーコンテンツマーケティングへの進化を提案しています。
SNS投稿・コメントの入念なチェックでトレンドをつかむ
宮﨑:それではここから、クリエイターとの対談を始めます。最初の質問は、トレンドをキャッチするためにどんなことをしているのか。まずは水溜りボンドのトミーさんからお聞きしたいと思います。
トミー:視聴者やファンの皆さんのSNS、YouTubeのコメント欄など、あらゆる情報を徹底的に読み込んでいます。自分の動画とは直接関係のない投稿やコメントも含め、すべてに目を通すことで、トレンドの把握に努めています。
トレンドを把握することは当たり前のことですが、さらに自分の動画の視聴者、潜在的に自分の動画を見る可能性のある方がどのようなトレンドに反応しているか理解することを大切にしています。各SNSには個別のレコメンド機能があり、ユーザーの好みがそれぞれ違うように見ているものも様々です。その様々な人々の興味関心が重なり合う小さな領域を見つけ、そこにコンテンツを刺していくことが、大きな爆発を生む鍵だと思います。
宮﨑:けーさんとたろーさんはいかがですか?
たろー:僕たちはサラリーマンをしながら活動しているため、トミーさんほどのトレンド収集力はありませんが、TikTokやYouTubeショートを日常的に見て、その内容について2人で話し合うようにしています。
個人のアカウントだけでは自分の趣味嗜好に偏りがちなので、4~5個の別アカウントを作成して、海外の動画や女性向けのコンテンツなど、様々な視点からトレンドを把握するよう心がけています。
ただし、僕たちの動画の多くはトレンドに沿ったものというよりは、自分たちが楽しいと感じることやおもしろいと思うことを優先して制作しています。むしろ、「自分たちがトレンドを作り出そう」という気持ちです。