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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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MarkeZine Day 2026 Spring

【新年特集】2024→2025 キーパーソンによる予測と展望

2025年は「マーケティングの本質」に立ち戻る―AI時代こそ見直される「人」の価値―

2025年、意識すべきはマーケティングの本質への回帰

 最も重要なのは、マーケティングの本質である「人を幸せにする」という原点への回帰です。この実現のためには、企業課題ではなく人の課題から発想を始めることが重要です。たとえば、シャンプーのマーケティングの場合、単に商品の優位性を主張するのではなく、「女性の97%が自分に自信が持てていない」という現実に着目し、「どうすれば使用者に自信を持ってもらえるか」という人間中心の問いかけから始めることが重要です。

 YouTubeや TikTokといったデジタルプラットフォームは本質的に人間中心のメディアであり、ユーザーは広告を見るためではなく、楽しむために訪れます。企業都合の一方的なメッセージは、このような環境ではうまく機能しないでしょう。

 AIもより一般的になり、従来の検索エンジンは「アンサーエンジン」と呼ばれる AIに移行します。検索ではなく、AIとの会話がネットの入り口になる。「大曲の花火大会が見たいな」と言えば、すぐに宿泊と移動のチケットが提案され、さらに秋田の歴史や文化を深掘りするような体験に誘われる。広告もまたその会話に自然と溶け込むことが求められるでしょう。

 ここ数年は広告テクノロジーが中心のデジタル化が進み、一方的なマーケティングを加速させました。AI以降は反対に、より人間的な方向への進化(ヒューマナイゼーション)が進むのではないかと考えています。

細田氏の書籍『コンセプトの教科書――あたらしい価値のつくりかた』(ダイヤモンド社)
細田氏の書籍『コンセプトの教科書――あたらしい価値のつくりかた』(ダイヤモンド社)

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この記事の著者

和泉 ゆかり(イズミ ユカリ)

 IT企業にてWebマーケティング・人事業務に従事した後、独立。現在はビジネスパーソン向けの媒体で、ライティング・編集を手がける。得意領域は、テクノロジーや広告、働き方など。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2025/07/30 13:22 https://markezine.jp/article/detail/47555

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