パナソニック ホールディングス(以下、パナソニックHD)とPHP研究所は11月27日、松下電器産業(現・パナソニックHD)の創業者であり、PHP研究所の創設者である松下幸之助の人物再現AIを開発した。
同人物再現AIは、理念継承を目的として作られたもの。PHP研究所が保有する松下幸之助の著作物や講演・対談などの発言記録・音声データを基に、パナソニックHDと松尾研究が共同で開発した。
パナソニックグループでは現在、人間を中心にした「責任あるAI(Responsible AI)」の考え方のもと、人を中心にした開発プロセスを実践している。今回の開発においてもこの考え方に基づき、著作物や映像、音声などの記録を活用して、「人の思考と話し方を究極的に再現するDigital Human」の生成にチャレンジした。
今後、パナソニックHDとPHP研究所の両社は、松下幸之助の研究者などから専門知識を取り込み、様々な状況や事例において、より深い経営面での示唆を提供することのできる人物再現AIを目指す。
また、パナソニックHDでは、今回の人物再現AI開発を通して獲得する知見やノウハウを活かして、多様化する顧客の要望に対応できるパーソナライズドLLM(大規模言語モデル)技術など、今後の製品やサービスに応用するための研究開発を進める予定だ。
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