α世代到来に向けて、企業やマーケターが準備すべきこと
──企業がα世代へのマーケティングを考える際、どんなことが重要になるのでしょうか?
「このジャンルなら、この企業の発言が正しい」といった真正性(オーセンティシティ)を構築しておくことが大切です。若年層は商品を継続購入する際に「このブランドで買うのは正しい選択なのか」と考えますし、α世代ならその判断にAIも使います。AIはその企業やブランドが今まで発信してきたことを、何年もさかのぼって学習しますから、企業は一刻も早く統合的なブランドコミュニケーションを再構築すべきでしょう。
ターゲティングの在り方やトレンドの捉え方も、従来とは根本的に変わってくるはずです。近いうちにマーケティングに大きなパラダイムシフトが起きるのではないでしょうか。
──パラダイムシフトに備えて、マーケターが今日から始められることはあるでしょうか?
まずは、ご自身のお子さんや身近なα世代を客観的に観察してみましょう。また、中学校の社会科「公民」の教科書は非常に参考になります。AIやメディアとの向き合い方などについて詳細に記載されているため、どのような教育によって、どのようなリテラシーやスキルが備わっているのか、イメージしやすくなるはずです。
2025年から私たちのゼミでは、α世代に対して本格的な定量調査を実施しています。2025年後半には結果が見えてくると思いますので、最新のマーケティングトピックとして、引き続きご注目ください。
