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花王のSNS施策が新境地へ!従来の常識を覆す、“企画段階からのクリエイター共創施策”とは

PR動画でオーガニック100万回再生達成も!音声広告のクリック率も業界平均の4〜5倍に

MZ:CREATIVE BREAKING SUMMITの後のプロモーション施策においては、まいぱんさんはどのようなことを意識して動画作りに取り組まれたのですか。

まいぱん:主に3点を意識しました。一つ目は視聴者の「自分ごと化」の実現です。生理の症状が重い人/軽い人という異なるキャラクターを登場させ、どちらのタイプの方でも共感できる内容にしました。

 2つ目は動画のコメント欄での交流を促進し、視聴者同士のコミュニティ形成を図ったこと。「生理2日目が1番しんどいんだけど、みんなはどう?」と私自身の生理事情を投稿文にしたことで、「2日目1番辛いよね」「私はそこまで辛くない」など、視聴者の皆さんも意見や共感をたくさんコメントしてくれました。

 そして3つ目は、生理用品という商材を明るくポップに表現することでポジティブなメッセージ発信を心がけたことです。20代前半の会社員の女性をメインターゲットとしながら、エンターテインメント性を重視することでより若い層へのリーチも意識したクリエイティブとなっています。

MZ:プロモーションの成果についてお聞かせください。

Natee 圓谷:TikTokの成果については、1キャンペーンにおけるPR投稿での100万回再生達成率が非常に高い数値を記録しました。また、製品への興味や購買につながりやすい指標として重要視している「いいね」「保存」についても、業界平均の2〜3倍を記録しました。まいぱんさんの動画もその中に含まれています。

 CREATIVE BREAKING SUMMITを通じクリエイターの方々とブランドへの理解を共有した状態でプロモーション施策を実施したことが、成功につながったと考えます。

 この他、新商品オリジナル楽曲を使用したSpotifyの音声広告では、業界平均の約4〜5倍の反応がありました。また、楽曲を歌ったクリエイターさんに別のプラットフォームでその楽曲を活用したPR投稿をしてもらい、プラットフォーム横断での良質なリーチおよび視聴者やファンからの発話創出にも成功しました。

株式会社Natee SNSマーケティング事業本部 プランナー 圓谷将祐氏
株式会社Natee SNSマーケティング事業本部 プランナー 圓谷将祐氏
SNSマーケティング事業を行うNateeで、SNSを中心とした統合マーケティングのプランナーとして各種ブランドの支援を広く行う。

花王 ロリエ事業部:花王として前例のない新しいマーケティングスキームでしたが、このように良い結果につながりました。またブランドとしての成果は、SNS上でオーガニックなUGCやレビュー、新商品に対するユーザーの声が多く得られたことです。クリエイターの方々との共創が効果的に機能し、ブランド単独では届きにくかった層までリーチできたと感じます。

Natee 圓谷:それぞれのクリエイターの特徴や強みを活かして、目的別に起用を行ったことも成功要因の一つです。認知拡大が得意、商品説明が上手いなど、キャンペーン全体を通して彼らの個性を最適な形で活かせるキャスティングプランを作成し、クリエイティブを制作していきました。

花王のデジタル戦略におけるイノベーションに

MZ:今回の取り組み全体の感想をお聞かせください。

花王 ロリエ事業部:特筆すべき点は、生理用品という比較的マーケティングが難しい商材においてデジタル戦略の一つの成功パターンを見出せたことです。アイデア段階から入ってもらうことで、本当の意味での「クリエイターとの共創」が実現したと考えています。その上で定量面での成果にもつながり、得られた知見は今後のロリエ事業部の施策展開においても活かせる、非常に価値ある学びでした。

花王 作成センター:メディア展開においても、一つのSNSでなく複数のSNSで役割を明確にし、複合的に展開することで統合的な取り組みを作り出せました。アイデア段階から関係者が一堂に会して議論をしたことで統合的なマーケティングが実現できたと考えています。複数のメディアを横断的に利用する現代の生活者実態に合致した、クリエイティブ戦略に取り組むことができました。

花王 メディア企画開発部:ロリエ事業部や作成部が新しい成功パターンを見出した取り組みとなり、実施してよかったです。ぜひ、今後は花王の他ブランドが抱える課題解決にも活用したいと考えています。

Natee 大江:花王様に今回の提案にご快諾いただけたからこそ、このような事例を創出できました。今回の取り組みは「今持ち合わせているクリエイティビティをフラットに発揮できる場」の提供が一番の価値だと感じます。

 今後はさらにブラッシュアップした取り組みを構想し、素敵なブランドがより輝き、マーケターやクリエイターがよりクリエイティビティを発揮できるよう尽力してまいります。

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この記事の著者

和泉 ゆかり(イズミ ユカリ)

 IT企業にてWebマーケティング・人事業務に従事した後、独立。現在はビジネスパーソン向けの媒体で、ライティング・編集を手がける。得意領域は、テクノロジーや広告、働き方など。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

提供:株式会社Natee

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2025/03/24 10:30 https://markezine.jp/article/detail/47881

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