飾らないリアルな日常を共有するSNS「BeReal.」とは?
「BeReal.」は、1日1回ランダムな時間に通知が届き、2分以内に「今、何をしているか」を撮影して投稿するSNSアプリだ。画像加工やフィルター機能はなく、内側カメラと外側カメラで同時撮影し、飾らないリアルな日常を共有できる。自分が投稿しない限り、他の人の投稿を見られないのも、他のSNSとの大きな違いだ。

まさに名前の通り“リアル”な姿を友人と共有し合えるBeRealは、2020年にフランスで誕生。欧州、アメリカ、日本でZ世代を中心にユーザーを口コミで拡大してきた。現在、1日のアクティブユーザーは世界で4,000万(※2025年4月時点)を超え、日本でも現在450万人のMAUがいる。さらに、Z世代の中でも日本の高校生と大学生に焦点を当てると、約30%がBeRealに毎日アクセスしているという。
Z世代の8割がBeRealを認知、2割が利用中
「BeRealは、今最も勢いのあるメディアです」。そう語るのは、サイバーエージェント次世代生活研究所の小田咲也香氏だ。

同研究所が実施した「2024年 Z世代SNS利用率調査(16~25歳をZ世代と定義)」によると、日本のZ世代での利用率の伸びは、昨年対比で+8.2%と他メディアと比べて2~3倍程度高いことがわかった。
また2024年11月時点で、Z世代におけるBeRealの利用率は21.4%だった。これは、「YouTube(86.3%)」「Instagram(74.0%)」「X(70.8%)」「TikTok(54.8%)」に続く5番目となる。

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Z世代と他世代のジェネレーションギャップが著しいのも、BeRealの特徴だ。26~60歳の利用率は1%で、20ポイントもの差がある。またZ世代での認知率は81.3%だが、上の世代の認知率は27.1%で、54.2ポイントもの差がある。
このジェネレーションギャップゆえに、BeRealになじみのない他世代はBeRealを「若者の一過性のトレンド」と思うかもしれない。ところが、BeRealは一時的な熱狂に閉じず、Z世代において“カルチャー”が醸成されつつあるのだ。