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進む「消齢化」と変化するシニア像──ミライスピーカーが実践した、“令和シニア”向けマーケティングとは

 人生100年時代とも言われ、年々シニア市場が拡大する今、マーケティングにおけるシニア層への正しい理解はあらゆる企業にとって不可欠だ。しかし、デジタル利用の浸透により、シニア層も若年層と同様に価値観やライフスタイルの多様化が進んでおり、年代で一括りにするマーケティングは難しくなっている。Hakuhodo DY ONEが運営する研究組織『令和シニア研究所』では、「令和シニア白書」を公開するなど、令和のシニア世代に対して有効なデジタルマーケティング施策を日々研究している。そんな令和シニア研究所がこれまでの研究を基に、サウンドファンが提供する「ミライスピーカー」のシニアマーケティングを実施し、大きな成果を出したという。本稿では、サウンドファンとHakuhodo DY ONE 令和シニア研究所の担当者への取材を通し、令和のシニア像、またシニア特化のマーケティングのポイントを探っていく。

音量を上げなくても“言葉”が聞こえる「ミライスピーカー」

MarkeZine:サウンドファンが開発した「ミライスピーカー」とはどのようなスピーカーなのでしょうか? コンセプトや製品の特徴、ターゲット層などについて教えてください。

山地:「ミライスピーカー」は、テレビの音量を上げずに「言葉」がくっきり聞こえる革新的なスピーカーです。特許技術である「曲面サウンド」の採用により、言葉を聞き取りやすい音質に“変換”します。音量を上げる必要がないため、テレビの音が聞こえづらい方も、そのご家族の方も快適にテレビを楽しめるスピーカーとなっています。使用方法は簡単で、テレビやパソコン、スマートフォンなど、イヤホンジャックに付属のケーブルを接続するだけで利用できます。

株式会社サウンドファン 山地 塁氏
株式会社サウンドファン マーケティング本部 マーケティング部 マーケティングG リーダー 山地 塁氏

山地:製品誕生の背景には、創業者の経験が影響しています。高齢の父親が聴力の低下によりテレビ鑑賞を楽しめなくなっていたことから、高齢の方でも聴きやすいとされる蓄音機に着目。その曲面構造に秘密があるのではないかと考え、試作機の開発に取り組みました。完成した試作機で父親が「聞こえる!」と感動したことをきっかけに、同じ悩みを持つ方々の助けになればと製品化に踏み切ったのが「ミライスピーカー」です。

 現在は、主に年齢を重ね、テレビの音声が聞き取りにくくなったシニア世代と、ギフトとして贈りたいと考えるご家族の方に対する訴求に注力しています。

画像を説明するテキストなくても可
局面サウンドの仕組み

“シニア”向けマーケティングの難しさ

MarkeZine:メインターゲットであるシニア世代に向けては、どのようなマーケティングを展開されているのでしょうか?

山地:2020年5月にシリーズ初の家庭向けモデル製品を発売した際は、デジタル広告を活用し、様々な訴求軸を試していきました。シニア層はデジタル機器を使いこなしているため、シニア向けBtoC商材でも、デジタル施策は欠かせません。テレビCMなどのマスメディアは予算面で小回りが利きにくいこともありますが、デジタル広告では少ない予算で複数の訴求ポイントを検証できる利点があります。反応の良かった訴求ポイントを見極め、さらにブラッシュアップしていきました。

 そして2022年5月には初めて全国テレビCMを放映。これにより、認知度が大幅に向上しました。

MarkeZine:シニア層へ向けた施策を行う中で、課題はありましたか?

山地:顧客理解の難しさが挙げられます。ホームユーザーテストの実施などお客様の声を直接うかがう機会を作るようにしていましたが、施策を行う私自身が比較的若い世代であるため、シニアの方々の気持ちや状況を理解するには限界があると感じていました。

 より多くの方々に「ミライスピーカー」を知っていただき、選んでいただくためにはどうすれば良いのか? 次の展開を模索する中で、2024年9月から現代のシニア層に対する知見が深いHakuhodo DY ONEさんにパートナーとして協力をお願いすることにしました。

次のページ
「令和シニア」の特徴、刺さるアプローチとは?

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この記事の著者

和泉 ゆかり(イズミ ユカリ)

 IT企業にてWebマーケティング・人事業務に従事した後、独立。現在はビジネスパーソン向けの媒体で、ライティング・編集を手がける。得意領域は、テクノロジーや広告、働き方など。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

提供:株式会社Hakuhodo DY ONE

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2025/04/22 10:30 https://markezine.jp/article/detail/48766

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