テレビCM、テレビ番組の影響を受けるワードへの対策とサイトヒット状況(2)
次に、テレビの影響で急に注目されたワードなど、予測が困難な場合ではどのような検索結果状況になっているだろうか。7月30日放送の「ベストハウス123」(フジテレビ系・水曜21時)で紹介され、Google、Yahoo!共に急上昇ワードとしてランクインした、茨城県にある日本一長い滑り台である“ワクワクスライダー”の検索結果を見てみよう。
図4の通り、レジャー系サイトなどで上位表示されているサイトは、Yahoo!モバイルとYahoo!ケータイに一部あったのみで他にはほとんど存在しなかった。一方で上位表示がされていたサイトの多くは、用語集サイト(黄色地)とCGMサイト(水色地)であった。この状況から、予測が困難な場合でも、用語集コンテンツとCGMコンテンツを活用することである程度テレビの影響をカバーできるのではないかと考えられる。
用語集コンテンツは、ユーザーが明確なワードを忘れてしまい、特徴のみを入力して検索をした際でもヒットすることが可能と考えられるため、メリットは大きいだろう。CGMコンテンツをキャリア公式サイト運営企業が活用することは、投稿がリアルタイムで反映される場合には監視体制の構築など障壁が高いが、予期せぬワードでヒットする可能性もあり、事前チェック型の投稿コンテンツであれば比較的実施が容易なため、活用してみても良いだろう。
おわりに
以上見てきたように、モバイルサイトはテレビCMやテレビ番組の影響を大きく受けることが分かった。その一方で、検索結果に関してはモバイル検索ユーザーにとって、必ずしも満足のいく検索結果とはなっていない状況にある。サイト運営企業は、前述のように特定のワードに限らず幅広いワードで対策をしておくことや、あらかじめ調査をした上で早めに対策をとっておくことが、モバイル検索ユーザーに対するアプローチを増やすために重要な対策となるのではないだろうか。