フラーは2024年6月、アプリ市場分析サービス「App Ape」のデータをもとに、百貨店・ショッピングセンターアプリの市場動向を集約した「百貨店・ショッピングセンターアプリ市場調査レポート2025」を発表した。レポートは、各年代や地域別に利用動向やランキングを分析し、同カテゴリのアプリ展開に関する最新の傾向を示している。
本調査は「App Ape」による国内約40万台のAndroid端末から、取得したサンプルデータをもとに分析。調査対象は、2025年4月時点で月間アクティブユーザー(MAU)が500以上のAndroidアプリで、「百貨店」「ショッピングセンター」などのキーワードを含むものなどを選出している。調査期間は2019年と2024年の通年、加えて2025年4月の1ヵ月間である。
2025年4月時点で、該当する百貨店・ショッピングセンターアプリは62個で、全アプリ(3万7,324個)の約0.2%を占めている。月間平均利用個数は0.2個、月間平均利用時間は7.5分。Google Playで評価4.0以上のアプリは11個となっている。

利用者層については、30代以上の女性が多く、特に50代、60代女性の比率が高い一方、若年層や30代以上の男性の利用は全体平均から低いことが明らかとなった。

アプリの種類に関しては、「ショッピングセンター・モール」「百貨店」「共通ポイント」の3カテゴリに分類。イオンモールや三越伊勢丹、WESPOなど大手に加え、地域密着型施設のアプリも含み、多様性が特徴である。
また、都道府県別のランキングでは、「JRE POINT」や「イオンモール」などのアプリが各地で高い順位を占める一方、福岡の「井筒屋」、沖縄の「アウトレットモールあしびなー」など、地域特有のアプリも上位にランクインしており、地域の商業環境が反映されている。アプリ評価分布では3.0〜3.5未満の中間層が多く、4.0以上の高評価アプリは20.4%と、全アプリ平均の37.3%より低い結果となった。

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