アプリやWebなどデジタル支援を行うフラーは、アプリ市場分析サービス「App Ape(アップ・エイプ)」で蓄積するデータから市場の動きやユーザーの姿を読み解く「アプリ市場白書2024」を公開した。以下、一部内容を紹介する。
2024年の国内アプリ市場、総MAU・利用個数・利用時間いずれも増加
まず2024年の国内アプリ市場を見ると、App Apeで計測可能な全アプリの1月~12月におけるMAU(月間アクティブユーザー数)を合算したアプリ総MAUは、前年比で13%増加。1ユーザーあたりの1ヵ月におけるアプリ利用個数は前年比3個増の51個となり、1日におけるアプリ利用時間は3.3分増の5.1時間だった。

アプリ総MAUの増加率が高いカテゴリーは「自動車」、平均利用時間は「コミック」
次に、カテゴリー別にアプリ総MAUの増加率を調べると「自動車」の成長が顕著だった。対象カテゴリーの1アプリあたりの1日における平均利用時間では、「コミック」が前年比+6.1分の増加が見られた。

時間帯別アプリ利用率(全年代)においては、朝の時間帯から利用が増加。12時台にかけて一時的なピークを迎えた後、夕方から夜にかけても高い利用率を維持する傾向となった。
年代別利用率を見ると、10代が朝から昼にかけて他の年代よりも利用率が低い一方、60代以上は夕方以降から利用率が下がり始め夜と深夜の利用率が他の年代と比較して低くなった。

1日におけるアプリ利用時間は全世代でSNSより動画アプリが長い
続いて、アプリユーザーをZ世代(2000年代生まれ)・ミレニアル世代(1980年~90年代生まれ)・X世代(1960年~1970年代生まれ)の3世代に区分。1日におけるアプリの利用時間・SNSアプリの利用時間・動画アプリの利用時間の3つの指標の差異を比較した。

1ユーザーあたりの1日におけるアプリ利用時間は、Z世代が5時間55分と最も長かった。またSNSと動画アプリの1日における利用時間を比較すると、各世代で動画アプリのほうが利用時間が長いことがわかった。
【調査概要】
調査方法:アプリ市場分析サービス「App Ape(アップ・エイプ)」による調査
分析対象:国内約50万台のAndroid端末から収集したサンプルデータ
※指標(MAU、利用時間など)の数値は、Androidアプリのデータを示す
調査期間:2024年1月~12月(比較データとして前年比データも使用)
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