ノウンズは2025年7月25日、全国の一般生活者999名を対象に「TikTok Shopに関する意識調査」の結果を発表した。同調査は、2025年7月1日から7月2日に、同社の「Knowns 消費者リサーチ」を通じて回答を集めた。
認知や利用意向はまだ限定的
調査時点で「TikTok Shop」を「知っている」としたのは18%、「名前だけ聞いたことがある」が20.9%で、4割弱の認知となった。

Q「TikTok Shopというサービスをご存知ですか?」(タップで画像拡大)
サービス内容を説明した上での利用意向を聞くと「あまり利用したくない」「まったく利用したいと思わない」と答えた人が合わせて82.9%となり、利用に消極的な傾向が見られた。
この結果に対し、生活者は新しい購買機能に慎重な視線を向けている段階であり、今後の利用拡大には、信頼感の醸成や実体験の共有など“納得感”を高める仕掛けが求められると、同社は見解を示した。

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購入したい商品は日常アイテムが中心
SNSアプリ内ショッピングで「購入してみたい商品」では、「食品・飲料」「ファッション」「美容・スキンケア」など日常的なカテゴリーへの関心が高かった。視覚的に訴求しやすく、身近な商品が動画ECと相性が良いことを示している。

消費者が重視するのは「信頼感」と「リアルな声」
SNS動画が購買に与える影響では、「商品の使い方・使用感がリアルに伝わる」「短時間で要点がまとまる」「購入までがスムーズ」「投稿者が本音でレビューしている」など、本音やリアルさが重視された。

また、影響を受けやすいインフルエンサーの特徴は「実際に使用したレビューをする人」「信頼できる人」「専門性の高い人」となり、有名人やフォロワー数よりも“信頼”や“等身大”が購入の決め手になっていることが確認された。

購入を見送った理由では「案件感が強い」「価格が高い」「自分には不要」といった声が上位を占め、購買を後押しするには信頼性や納得感が不可欠であることが示された。

今後、TikTok ShopなどSNSでのEC普及には、生活者が安心して購入できる環境づくりと、ユーザー視点のリアルな情報発信が求められる。
調査概要
- 調査名:「TikTok Shop」に関する意識調査
- 調査期間:2025年7月1日~7月2日
- 実施者:ノウンズ
- 対象:全国の一般生活者
- 有効回答数:999名
- 方法:インターネット調査(Knowns 消費者リサーチ)
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