オイシックス・ラ・大地は2025年7月29日、新たな広告ソリューションサービス「Oisix ra daichi ADs」を本格始動した。同サービスは、自社のEコマースサイトや実店舗といったオンライン・オフラインの両チャネルを活用し、広告主の認知促進から商品流通拡大までを一気通貫で支援する。
サービス開始の背景としてリテールメディアの市場は国内で拡大しており、サードパーティクッキー規制の強化を理由に、企業が自社で収集できるファーストパーティデータの重要性が高まっていることがある。
同社は2023年から既に自社の定期会員基盤や購買データを活用した広告手法を展開し、商品売り場との連動やサンプリング施策で食品メーカーや海外の日本向け輸出企業、貿易振興団体から評価を得ている。
2024年にはシダックスグループやノンピ、アグリゲートの子会社化により、実店舗チャネルの拡充も実施。これにより、オンライン・オフラインを横断したコラボレーションや商品流通拡大の支援体制が整備された。こうしたアセットの拡充と実績を踏まえ、従来の施策を体系化・強化し、新たな広告ソリューションサービスとして始動するに至った。

サービスの具体策としては、商品と売り場を連動させた広告展開や顧客属性に基づくサンプリング施策などがある。

たとえば、「Kit Oisix」と食材のコラボや、実店舗のオリジナルメニュー開発、顧客興味に応じたサンプリングなどが紹介されている。

今後は、ファーストパーティデータを活かし「腸活」に関心のある顧客へサンプリングを行う施策なども予定している。広告ソリューションの主な機能は、企画(商品コラボやサンプリング)、流通(自社Eコマースやグループ店舗)、マーケティングデータのレポーティングで構成される。主な広告主は、食品メーカー、海外の日本向け輸出企業および貿易振興団体、官庁・地方自治体などを想定しているという。
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