データ専門チームがクリエイティブ偏重を防ぐ
――では、広告代理店として、サイバーエースの強みは何ですか?
本多:データを扱う専門チームがあることです。Meta広告は特に運用の自動化が進んでおり、クリエイティブ制作にリソースの重きを置いている代理店が多い印象です。しかし、当社はデータ活用にも力を入れ、独自の体制を作っています。社内の各部署が連携し、広告配信へのデータ活用をスムーズに実行できるのです。また、Metaとは以前から連携してクライアント支援に取り組んでいるため、そのリレーションとナレッジがあることも強みですね。
桑原:実行力とコミットメントの高さも、サイバーエースの特徴だと思います。Signals Gatewayの導入の際は、本多さんを中心に、Googleタグマネージャーの設定などを丁寧に対応してくれました。実は、細かい部分にも手が回る代理店は、そんなに多くありません。難しいことでも数日以内にキャッチアップしてくださいますし、実行力が抜群だと感じます。
また、チャレンジ精神も旺盛だと思います。新しいプロダクトは、正直「やってみないと分からない」部分があります。この点をリスクと考え、導入に二の足を踏んでしまう代理店やクライアントも少なくありません。サイバーエースは「まずはやってみよう」と取り組んでいます。そのフットワークの軽さは大きな強みだと思います。
宍倉:それはサイバーエースのお客様の素晴らしさでもあります。当社は成長企業・スタートアップ企業のお客様が多く、新しいことへの挑戦に意欲的な方も多いからこそ取り組めています。
データの量と質を高めることが今後の鍵
――今後、国内でもSignals Gatewayが普及すると、マーケティングはどう変わっていくとお考えですか?
本多:Signals Gatewayは業種・業界問わず成果を出せるソリューションだと考えています。活用が広がることで、Cookie規制によるデータ欠損をどう埋めていくか、という基盤固めだけでなく、収集したデータをファーストパーティデータと掛け合わせて価値を高めていくことが可能になるでしょう。
また、オフラインデータの統合・分析など、様々な機能があるので、従来はエンジニア任せだった作業も、アナリストやデータサイエンティスト、マーケターが担える時代になると考えています。サイバーエースはそのような環境を提供できるように、様々な事例をお客様と一緒に作っていきたいですね。
桑原:日本の広告主企業は海外と異なり、インハウスでデータ活用できる体制があまり整っていません。サイバーエースのように、データの重要性を理解し、啓蒙できる代理店が間に入ると、より高度なデータ活用もできるようになるのではないかと思います。
――最後に、Signals Gatewayの活用に興味を持った読者にメッセージをいただけますか。
本多:データ活用は、プラットフォーム企業と代理店の2者でできることではなく、お客様を巻き込みながら3者で進めていく必要があります。お客様の事業フェーズに合わせてサポートできる体制を構築し、実装までできるようにしています。お客様が思い描く未来を、一緒に実現していきたいと考えています。
桑原:自社のファーストパーティデータを活用するために、テクニカルなリソースがハードルになっているのであれば、Signals Gatewayの導入によってマーケティング効果の最大化を図れるようになるのではないでしょうか。たとえるなら、エンジンを回すためのガソリンがデータです。データの量と質を高めることが、広告パフォーマンスを高める鍵になると思います。