サイバーエージェントのGEOラボは2025年9月11日、全国の10代~60代男女9,278名を対象とした「生成AIのユーザー利用実態調査」の結果を発表した。調査は2025年5月23日~24日に実施され、検索行動における生成AIサービスの利用実態や世代間の違い、サービスごとのシェアについて明らかにした。
検索行動における生成AIの台頭
日常の検索行動で「生成AIサービス」を利用している人は全世代平均で21.3%となった。依然として「検索エンジン」利用者が91.9%と主流で、「SNS」が77.3%で続くが、生成AIも新たな情報収集手段として確立しつつある状況が示された。

個別サービスでみると「Google」は77.2%と高い一方、「ChatGPT」の利用率も17.3%に達している。

若年層で顕著な検索行動の変化
世代別分析では若年層の行動変化が特に際立った。10代は「ChatGPT」利用率が42.9%となり、「Yahoo! JAPAN」(31.7%)を大きく上回った。20代では「YouTube」(72.8%)と「Google」(72.0%)の利用率がほぼ同じ水準となっており、検索エンジンに依存しない多様な情報収集スタイルが広がっている。

生成AIの継続利用と検索エンジンからの置き換え
検索エンジンと生成AI利用経験者(n=1,897)のうち、70.5%が「現在も生成AIを利用している」と回答した。この割合は10代(70.4%)から60代(73.3%)まで、ほぼ7割と高い水準で安定していた。
また、検索エンジンから生成AIへの切り替え度合いでは、30.1%が「半分以上切り替わった」と回答。特に10代(35.8%)、20代(35.4%)で高かったことから、若年層を中心に検索の主役が生成AIへと移りつつある可能性がうかがえる。

若年層はChatGPT、高年齢層はGeminiも
生成AIサービスの利用状況では「ChatGPT」が全世代で77.6%と最多。10代(87.7%)、20代(85.9%)で特に高くなっている。一方、50代(43.3%)、60代(44.2%)では「Gemini」の利用率が高めで、世代間で利用サービスに違いが見られた。


調査概要
- 調査名:生成AIのユーザー利用実態調査
- 対象:全国の10代~60代の男女 9,278名
- 方法:インターネット調査
- 期間:2025年5月23日~5月24日
- 調査機関:マクロミル
- 調査主体:サイバーエージェント GEOラボ
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