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MarkeZine Day 2026 Spring

【新年特集】2025→2026 キーパーソンによる予測と展望

2026年、競争の舞台は「意思決定と行動」へ。西口一希氏が示す、未来を拓く「学習駆動アクション」とは

常に学習と実行のサイクルを回し続ける

──学習の仕組みを設計することで、成功や失敗を単発で終わらせず、次の意思決定や行動をより良くするための材料にできるわけですね。

 ここまでお話ししてきた学習駆動アクションとは、「知識→判断軸→意思決定→3Sアクション→結果→学習→次の意思決定へ」のサイクルを絶えず回し続けることです。そして真の継続であり進化を実現するには、同じことを漫然と続けるのではなく、行動の結果に応じてやり方を変え続けることが大切です。

 この、自らの判断軸を持ち、学習が生まれる形で3Sアクションを回し続け、そのプロセスをログとして次に活かす「回り続ける実行力」がAI時代の差別化要因です。予測不可能な未来において着実に現実を変え、マーケターと組織の持続的な成長を可能にする唯一のエンジンが、学習駆動アクションなのです。

 今やAIによって必要な情報や知識を総動員し、選択肢を並べることはリアルタイムで可能です。意思決定と実行にコミットすれば、人間が大きな差を生み出せる時代になっていると思います。繰り返しになりますが、単に意思決定して行動するだけではなく、そこからどういう仮説を検証し何が学べるかを考えながら、サイクルをいかに無駄なく回していくか。ここに競争の軸が移っていきます。正しい選択肢や戦略を選ぶことは、もはや差別化要因ではなくなっていくでしょう。

AIを活用しながら、自分だけの価値を追求していく

──最後に、マーケターに向けてアドバイスをお願いします。

 読者の皆さんに伝えたいのは、マーケティングはいい意味でこれまでの延長線上とは違う仕事になっていく、ということです。AIの登場で仕事の内容は激変していますが、それはAIに任せられる仕事はAIに託し、自分にしか実現できない価値をより追求できるというポジティブな変化でもあります。私自身、1日平均5時間、長い時は10時間くらいAIを触っていますが、優秀なブランドマネージャーが10人ほどいて、常にサポートしてくれている感覚です。

 変化に沿ってマーケター個人が求められるスキルも変わりますが、それはAIをいかに使いこなしていくか、“AIファースト”で考えるかというスキルであり、ビジネスの根本的な考え方自体は変わらないと思います。

 また、AIができることはどんどん増えていますから、常にAIファーストで戦略や組織を再設計し続けていく必要もあるでしょう。AIファーストで考えると将来的には、会社組織そのものの在り方がより分散的になり、目的やミッションに応じて実行者が集まる“個々人の集団”に移行していくのではないかと見ています。とはいえ、ここまで来るにはまだまだ時間がかかるとは思います。

 まずは、圧倒的なスピード感で意思決定し、行動し学習し続けること。そして「自分だけができることは何か」を問いとして常に持ちながら、AIを最大限活用して新しいマーケティングやキャリアを作ってほしいですね。

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この記事の著者

吉永 翠(編集部)(ヨシナガ ミドリ)

大学院卒業後、新卒で翔泳社に入社しMarkeZine編集部に所属。学生時代はスポーツマーケティングの研究をしていました。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

西口 一希(ニシグチ カズキ)

大阪大学経済学部卒業、プロクター・アンド・ギャンブル・ジャパン(P&G)マーケティング本部に入社。ブランドマネージャー、マーケティングディレクターを歴任。ロート製薬 執行役員マーケティング本部長として「肌ラボ」「Obagi」「メラノCC」「デオウ」「ロート目薬」などの60以上のブランドを統括。ロクシタンジャポン代表...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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2026/01/26 08:30 https://markezine.jp/article/detail/50281

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