SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

直近開催のイベントはこちら!

MarkeZine Day 2026 Spring

業界キーパーソンと探る 注目キーワード大研究(AD)

購入意向+14ptの衝撃。シオノギヘルスケアとUbieが挑む、OTC医薬品の「ターゲティング啓発」

 「特定の症状に悩む人に対して、正しい製品情報を届けたい」。製薬企業のマーケターが抱えるこの根源的な課題には、従来のマス広告やデジタル広告では解決しきれない壁があった。制限の多い製薬マーケティングに一石を投じたのが、症状検索エンジン「ユビー」の「ユビーAdsタイアップ」だ。本記事では実際に「ユビーAdsタイアップ」を活用したシオノギヘルスケアの吉田敏也氏と、Ubieの末次亮氏に取材。精緻なターゲティング配信により、ROAS100%超え・購入意向+14ptリフトの高い成果となった理由について探っていく。

「届けられない」もどかしさ。製薬マーケティングが抱える壁

MarkeZine編集部(以下、MZ):まず、シオノギヘルスケアの事業内容をお聞かせください。

吉田:シオノギヘルスケアは、医療用医薬品を中心に展開する塩野義製薬の子会社として、主にOTC医薬品(処方箋なしに購入できる市販薬)の開発・製造・販売をしています。製品の主軸は「スイッチOTC」と呼ばれるカテゴリーです。これは成分の安全性が確認された医療用医薬品を市販薬に転用したもので、具体的なブランドには皮膚疾患治療薬の「リンデロンVs」、かぜ薬の「パイロンPL」、鎮咳去たん薬の「メジコン」などがあります。

シオノギヘルスケア株式会社 経営戦略本部 ブランド戦略グループ長 吉田 敏也氏
シオノギヘルスケア株式会社 経営戦略本部 ブランド戦略グループ長 吉田 敏也氏

MZ:ドラッグストアやマスメディアで目にする機会の多い製品ばかりです。認知度も高そうですが、マーケティングにおいてどのような課題があったのでしょうか。

吉田:当社の製品、特に「スイッチOTC」は医療用医薬品をルーツにしているため、「名前は聞いたことがある」と思う生活者は多く、そもそもの認知度が非常に高いという特徴があります。そのため、各製品の発売当初はテレビCMなどを中心に「市販で買えるようになった」という事実を周知させることが最優先事項でした。一方、発売から数年経過した製品は、売り上げをさらに拡大していくために、「認知」の次のフェーズに進まなくてはなりません。単に広く知らせるだけでなく、その薬を本当に必要としているターゲットに絞って情報を届ける必要が出てきたのです。

 打ち手として、2025年頃からデジタル広告の比率を高め、最適な出稿媒体を模索しています。ただ、医薬品のデジタル広告は、各プラットフォームや業界ガイドラインによって制限されている状況です。医薬品は人の身体に直接影響するため、広告が不正確だったり誇張されていたりすると、誤った自己判断から健康被害につながるリスクがあるためです。特定の症状に悩んでいるユーザーに対してピンポイントにアプローチしたいが、その手段がなかなかないというもどかしさを感じていました。

能動的な「検索」に応える。Ubie独自の「ターゲティング啓発」とは

MZ:前述の課題に対し、シオノギヘルスケアはUbieの「ユビーAdsタイアップ」を導入しました。症状検索エンジン「ユビー」および「ユビーAdsタイアップ」の概要を教えてください。

末次:症状検索エンジン「ユビー」は、ユーザーが自身の症状に関する質問に回答することで、関連する病気の可能性や適切な受診先を調べられるサービスです。そして「ユビーAdsタイアップ」は、昨今のセルフメディケーション需要の高まりを受け、疾患の啓発情報だけでなくOTC医薬品の情報も発信すべく生まれたサービスです。

 「ユビーAdsタイアップ」は単なる宣伝ではなく、記事コンテンツを通じて製品の特性や正しい使い方を伝える「啓発」を第一の目的としています。そのため、誰にでもむやみに表示するような配信は行っておらず、症状がOTC製品の啓発対象に当てはまり、かつセルフメディケーションの選択肢提示も妥当と判断されたユーザーにのみ表示する「ターゲティング啓発」という手法を徹底しています。

Ubie株式会社 広告事業本部  OTC商品開発統括 末次 亮氏
Ubie株式会社 広告事業本部 OTC商品開発統括 末次 亮氏

MZ:非常に慎重に情報を届けるユーザーを絞り込まれているのですね。身体の悩みというデリケートな情報を扱うメディアとして、Ubieが大切にしている哲学はありますか。

末次:ユーザーの健康課題に対し、常に最適な解決策を提示することを基本思想としています。OTC医薬品はその選択肢の一つに過ぎません。「ユビー」では20問程度の症状やペインスケールなどの質問回答をもとに、ユーザーの状態を把握します。その結果、セルフメディケーションへの案内も妥当な場合にはOTC医薬品を選択肢の1つとして提示する、という振り分けを徹底しています。

画像を説明するテキストなくても可

 他の医療系メディアでは、Webの閲覧履歴などからの「類推」でターゲティングを行うケースも少なくありません。しかし「ユビー」は、あくまでユーザーの能動的な回答や既往歴に基づくマッチングを行います。この「確かな根拠に基づく提案」こそが、私たちのこだわりであり独自性です。

決め手は「専門性」と「精度」。リンデロンVsが選んだ必然

MZ:今回、主力ブランドである「リンデロンVs」において、「ユビーAdsタイアップ」を導入した決め手を教えてください。

吉田:当社の取り扱う「スイッチOTC」のなかでも「ユビー」との相性がマッチしそうな製品として、「リンデロンVs」をトライアルに選びました。決め手は2つあります。

 1つ目は、なんといってもターゲティング精度の高さです。症状検索エンジンであるからこそ、「湿疹」「皮膚炎」といった非常に細かい粒度でのターゲティングは唯一無二でした。「今、症状に悩んでいる顕在層」へ、ダイレクトかつ適切にアプローチできるのは大きな魅力となりましたね。

 2つ目は、薬事的な観点での信頼性です。医薬品のコンテンツ表現は非常にデリケートですが、Ubieには医師、メディカルライター、医療に強い法務チームもいましたので、専門性の面でも非常に頼もしく、真摯に対応してもらえそうだという期待感がありました。また当社の調査でも、購入者の約5人に1人が「薬剤師や登録販売者の話」を購入の決め手にしていることがわかっています。これは認知者を母数にした時の3倍以上の割合です。つまり、ターゲット層は「信頼できる専門家の後押し」を求めている。医師監修のアルゴリズムを持つ「ユビー」なら、デジタル上で信頼性の高い情報に基づく、納得感のある選択体験を提供できると考えたのです。

※本記事で紹介している医師監修アルゴリズムは、症状検索サービス「ユビー」に関するものであり、特定のOTC医薬品を推薦するものではありません。

画像を説明するテキストなくても可

店舗送客から購買分析まで。「リンデロンVs」施策の全貌

MZ:実際の取り組みは、具体的にどのような設計で進められたのでしょうか。

吉田:取り組みは約1年前からスタートしました。対象は「湿疹」と「皮膚炎」です。症状検索の結果、この2つの症状に関連が高いと判断されたユーザーにのみコンテンツを表示しています。

 コンテンツの中身は、「湿疹とは?」といった疾患啓発から入り、製品特性、3つの剤形の使い分け、使用上の注意までを網羅的に伝えました。遷移先は自社のブランドサイトです。本製品は店頭購入が主となるため、サイト内の「取扱店舗検索」の利用数をコンバージョン指標の一つに設定しました。また、施策の成果はUbieや外部調査機関と連携し、認知だけでなく実際の購買効果まで追跡しています。

画像を説明するテキストなくても可
実際の記事コンテンツの一部(クリックすると拡大します)

MZ:コンテンツ作りで重視したポイントはありますか。

吉田:「ユビー」は悩みの深い人が検索するサービスだからこそ、キャッチーさよりも信頼感を重視しました。通常の広告コンテンツでは多くは記載しない注意書きなどをあえて詳しく作り込んでいます。ユーザーの悩みに寄り添い、応えられるコンテンツになったと感じますね。

ROAS100%超・購入意向+14pt。数値で証明した「信頼」の価値

MZ:施策の成果について、数値を含めて教えてください。

吉田:開始からわずか1年ですが、すでにYouTube広告やOOH(交通広告)に匹敵する認知効果が出ています。投資額に対するパフォーマンスで見れば、効率は極めて高いですね。

 特筆すべきは、単なる露出に留まらず、症状に悩む方へ適切な情報が届き、納得感のある購買へ結びついたことを可視化できた点です。通常のWeb広告では追いきれない『適正な情報提供に基づく購入』の指標において、結果としてROAS(広告費用対効果)がすぐに100%を超える形となり、ブランドを継続して信頼いただくLTV(顧客生涯価値)も良好な数値が出ました。

末次:外部リサーチ会社を活用した調査以外にも、Ubieにて独自にユーザーアンケート調査を実施しました。同期間におけるUbie内でのリンデロンコンテンツ閲覧群と非閲覧群に分けて調査をした結果、コンテンツ閲覧後の製品認知は+28ptとなっており、これはリンデロンで実施しているその他施策と比較しても高い効果とのご評価を頂戴しております。また、独自調査では購入意向や「ステロイド外用剤である」といった製品理解についての調査も実施しており、購入意向は+14pt、製品理解は+18ptのリフトアップを確認しました。単に製品を知ってもらうだけでなく、正しく製品特徴を理解することで購買意向が高まることが見えてきています。

画像を説明するテキストなくても可

MZ:認知から購買まで、素晴らしい成果ですね。社内の反響はいかがでしたか。

吉田:やはり「成果を数字で示せたこと」が大きいです。これまでのデジタル広告は表示回数やクリック数の把握・最適化に留まりがちでしたが、今回は明確な購買データが出ました。「リンデロンVs」での成功実績があったからこそ社内理解もスムーズに進み、「パイロンPL」など他ブランドへの横展開も始まっています。今後は啓発施策に留まらず、より深い協業も模索していきたいですね。

「点」から「線」へ。Ubieが描く、OTC・医療用医薬品の包括的サポート

MZ:今回の結果を踏まえ、今後「ユビーAdsタイアップ」で挑戦したいことや、シオノギヘルスケアとしての今後の展望をお聞かせください。

吉田:既に直近で発売を控えている新商品についても、「ユビーAdsタイアップ」での展開を予定しています。今後もUbieは欠かせないパートナーとして、タイアップをお願いしていくつもりです。

 シオノギヘルスケアとしては、OTC医薬品の普及を通じて社会全体の課題解決にも貢献していきたいと考えています。現在、国の保険料の逼迫は深刻な問題となっていることもあり、セルフメディケーションの機運は今後ますます加速していくはず。一方で、医薬品はなんでも宣伝すればいいというわけではありません。Ubieとなら、適正な情報を発信しながら安全にOTC医薬品を啓発していけると考えているので、今後も協業を深めていきたいですね。

MZ:最後に、「ユビー」としての今後の展望や、予定されるサービスアップデートについて教えてください。

末次:ユーザーをさらに適切な医療に案内していくために、「点」ではなく「線」で支援できるよう、アップデートを進めているところです。

 具体的には、POSデータと連携させたOTC医薬品の購入トラッキングや、購入後の製品利用ユーザーの状況などをトラッキングすることで、点ではなく線でユーザーを理解する取り組みを検討しています。また、元々強みを持つ医療用医薬品(Rx)領域でのマーケティング活用もさらに拡大中でして、生活者の健康に寄り添うプラットフォームとして、OTC・Rxの垣根を超えた包括的なサポートで、シオノギヘルスケア様のようなパートナー企業に貢献していきたいと考えています。

ヘルスケア領域の広告配信で課題を感じている方へ

 「ユビーAds」で広告出稿を検討される際、どういう方にどんな情報を届けたい等の詳細をいただければ配信セグメントなども含めたお見積りを作成させていただきます。お気軽にお問い合わせください。

 「ユビーAds」の詳細・お問い合わせはこちらから

あわせて読みたいおすすめ記事:

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • note
この記事の著者

安光 あずみ(ヤスミツ アズミ)

Web広告代理店で7年間、営業や広告ディレクターを経験し、タイアップ広告の企画やLP・バナー制作等に携わる。2024年に独立し、フリーライターへ転身。企業へのインタビュー記事から、体験レポート、SEO記事まで幅広く執筆。「ぼっちのazumiさん」名義でもnoteなどで発信中。ひとり旅が趣味。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

提供:Ubie株式会社

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2026/03/02 10:30 https://markezine.jp/article/detail/50336