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MarkeZine Day 2026 Spring

SNS起点で生まれるマーケティングトレンド

シールブームの立役者「平成女児界隈」が勢いを増している要因とは?界隈文化の変遷と心理を考察


年間投稿データから読み解くインサイトや行動特徴

 平成女児界隈に関する2025年のSNS投稿データを分析し、インサイトや行動特徴を整理してみましょう。

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使用したSNS投稿データ分析ツール:MeltWater
データ取得期間:2025年1月1日〜12月31日(#prを除く2025年の投稿を取得)
(クリックすると拡大します)

 「平成女児」を含む2025年1月1日〜12月31日の投稿エンゲージメント数は720万1,379。年間を通して、一定の投稿がなされていますが、特に2月と8月に大きな山ができています。

 2月の山は、冒頭でも取り上げた「平成女児チョコ」について言及したX投稿が話題化したもの。きっかけとなった投稿から派生して当時の思い出について語ったり、友チョコ文化が生み出したチョコであるなどの考察をするユーザーが登場したり、バレンタインデーというシーズナルトピックも相まって大きな盛り上がりを見せました。

 8月の山は、Xでとあるユーザーが「平成一桁ガチババア」(≒平成一桁生まれ女性)という言葉を用いて自虐的な投稿をしたことに起因します。強いキーワードであることから賛否両論がありましたが、それ以降平成一桁生まれであることを自称するアカウントによる、平成女児文化を懐古する投稿が多数発信されていきました。

 ロックバンドの「マキシマム ザ ホルモン」が「平成一桁ガチババア」(平成元年〜9年生まれの女性)を参加対象にしたイベントを開催するなど、一過性のバズワードにとどまらない認知を獲得しています。

 ここで着目したいのは、これまでSNS上で「レトロでかわいいコンテンツ」として、消費される対象(客体)だった平成女児カルチャーが、かつての女児たちによって「自分たちの歩みを証明するアイデンティティ(主体)」へと昇華された点です。

 もちろん、これまでも発信力のあるインフルエンサーは存在しました。しかし、自身の当事者性をキャッチーに発信する一般ユーザーが同時多発的に現れたことが、界隈の強化・拡大に大きく寄与した要因と言えるでしょう。

平成女児を体現する注目キーワード

 次に「平成女児」とともに共起されていたキーワードを抽出した「平成女児を体現するキーワードリスト」を参照します。「平成女児」の中でもどのようなトピックに関心が寄せられていたのでしょうか。

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「平成女児」を含む投稿をエンゲージメントが高い順にソートし、ともに投稿されていたキーワード(共起キーワード)を100個抽出しカテゴリー別に分類
(クリックすると拡大します)

 「平成女児」とともに最も多く投稿されていたキーワードは漫画・アニメ・キャラクターに関するものでした。現在も多くの子どもたちの人気を集める『プリキュア』シリーズの一作目である『ふたりはプリキュア』をはじめ『おジャ魔女どれみ』『美少女戦士セーラームーン』など、放映終了後も人気を集めるアニメタイトルが目立ちます。

 おジャ魔女どれみやセーラームーンは、作品に対する感想や、対象年齢から大きく外れているにも関わらず、きょうだいの影響によって視聴経験があることを報告する投稿のほか、コスメブランドとのコラボアイテムの発売情報に対する反応も見られました。

 次いで多く投稿されていたのはアーティスト、アイドル関連のキーワード。「嵐」、「SUPER EIGHT」、「モーニング娘。」、「AKB48」などの国内アイドルグループと、少女時代などのK-POPアーティストに関する投稿も見られました。いずれも現在も活躍するアーティストでありつつ、初めて彼らの楽曲に出会った感動や、年齢を重ねても変わらず応援し続ける自身の熱量の高さに触れる声も。

 ファッションブランドや場所、おもちゃなど“モノ”関連のキーワードが大部分を占める一方、手紙交換や交換日記、シール交換など習慣にまつわるキーワードも一部で話題化していました。

 携帯電話保有者が少数派だった小学生時代を過ごした平成女児界隈の人たちにとっては、手紙や日記が、大切なコミュニケーションツールであったことは想像に難くないでしょう。

 デジタル化が著しく進み、SNSなどのソーシャルメディアも多様化している昨今において、「あえて」手紙交換や交換日記を楽しむユーザーも存在します。アナログコミュニケーションの再評価も進んでおり、単純なエモ消費では語り尽くせません。

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平成女児界隈のこれから

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この記事の著者

松原 貴子(マツバラ タカコ)

株式会社スパイスボックス アカウントプランニング局 プランナー
2017年に新卒入社。ソーシャルリスニングを中心とした生活者インサイト分析からのコミュニケーションプランニングを行う。SNSデータ分析アナリスト、クリエイティブプランナー、広報を経て現職。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2026/02/18 09:35 https://markezine.jp/article/detail/50371

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