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MarkeZine Day 2026 Online

MarkeZine Day 2026 Spring(AD)

AI型の購買行動にどう向き合うか。Speeeが説く、カオスな時代に事業を伸ばす「AEO」という戦略

 生成AIの普及により、これまでのマーケティングの定石が通用しない「カオスな時代」が到来している。購買行動が「AI型」へと移行する中、事業を継続的にグロースさせるためには、どのような戦略を描くべきか。MarkeZine Day 2026 Springに登壇したSpeeeの藤井慧里氏は、最新の市場トレンドを紐解き、AI時代に最適化されたマーケティングの「勝ち筋」を再定義。同社の支援実績から見えてきた、AI経由の購買行動の正体と、今着手すべき「AEO(Answer Engine Optimization:回答エンジン最適化)」の実効的なアプローチを提示した。

1割の購買行動はすでに「AI型」へ移行

 3,000社以上の支援実績を誇るSpeeeは、国内最大規模の体制でSEO・AEOコンサルティングサービスを展開する企業だ。「AIリサーチ&イノベーションセンター」を擁し、長年培ったデータ解析力を武器に、戦略策定から実行までを多角的に支援する「データマーケティング集団」として市場を牽引している。

株式会社Speee マーケティングインテリジェンス事業本部 セールス&マーケティング部 部長 AIリサーチ&イノベーションセンター AEOサービス推進責任者 藤井 慧里氏

 セッションの冒頭、藤井氏は「昨今、ChatGPTやGeminiで情報収集をしたり、購買行動が変化したりしている方は多いのではないでしょうか」と問いかけた。ビジネス・プライベートを問わずAIの利用が広がるなか、藤井氏は、ユーザーの購買行動モデルが次の3段階で進化していると分析する。

  1. 従来型モデル:ユーザーがGoogle、SNS、特定アプリなどを利用し、自ら情報を探しに行くモデル
  2. AI型モデル:ChatGPTやGeminiなどの対話型AIに情報を収集・比較させ、その提案をもとにユーザーが判断を下すモデル
  3. エージェント型モデル:AIがユーザーの過去の行動やニーズを先回りし、購買を提案・代行するモデル

 「現在は、『従来型』と『AI型』が織り重なる過渡期にあると考えられます」と藤井氏は語る。実際に、AI対話ツールの利用データはその勢いを裏づけている。分析データによれば、2024年末から2025年にかけて、ChatGPTの利用者は約3倍、Geminiに至っては17倍という急激な伸びを見せた。

出典:Similarwebの日本国内アクセス数データを基に算出
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 さらに、業界別のAIアクセス比率にも顕著な傾向が見られる。BtoB SaaS、金融、高単価ECなど、「合理的な比較検討が必要な商材」において、AI経由のアクセスが非常に高い。これは、情報過多な現代において、ユーザーが「自分で探す苦労」をAIにアウトソーシングしはじめている現状を映し出している。

出典:Similarwebのデータより各業界の主要5サイトを集計/2025年10月時点
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マーケターの足かせとなる「ROIの不透明性」

 一方で、多くのマーケターがAI対策、すなわちAEO(回答エンジン最適化)に踏み切れない最大の要因は「ROI(投資対効果)の可視化」の難しさにあると藤井氏。

 「直接的なコンバージョン(CV)率だけを見れば、AI経由はまだ全体の1〜2%に過ぎません。この数字だけを評価指標にすると、ROIが合わないと判断し、マーケターは予算投下に二の足を踏んでしまうのが実態ではないでしょうか」(藤井氏)

 しかし、藤井氏はここで「間接CV」という視点を提示する。ユーザーがまずAIで選択肢を絞り込んだあと、最終的にGoogleなどの検索エンジンで改めて指名検索を行い、公式サイトから問い合わせに至る、という行動モデルだ。

 実際に、Speeeの支援実績においても、問い合わせの約10%がAIを介した間接CVであるという。つまり、デジタルの売上全体の1割は、すでに「AI型」の購買行動へとシフトしているといえる。

 藤井氏はこの現状を踏まえ、「AEOは単なるSEOの代替ではない。フロントエンドがAIへと集約されていく時代における、マーケティング戦略の根幹である」と指摘した。

AEOが目指すべきゴールは、「推奨率」と「情報の質」の両立

 AI時代において、自社がAIに「推奨」される状態を作るための施策がAEOだ。市場にはLLMO(LLM最適化)やGEO(生成エンジン最適化)といった呼称も存在するが、Speeeはあえて「AEO(回答エンジン最適化)」という言葉を提唱する。

 「ChatGPTなどのAIは、自身の知識だけで回答しているわけではありません。最新情報などを問われた際、AIは自らWeb上を検索し、そこで見つけた情報を読み取ったうえで回答を生成します。したがって、AIというプログラム単体ではなく、検索機能を含めた『回答エンジン全体』を最適化することこそが、実効性のある対策となるのです」(藤井氏)

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 AEOが目指すべきゴールは極めてシンプルだ。あらゆる文脈で自社について言及される「高い言及・推奨率」と、「狙った文脈での正確な言及」。この2つを両立することにある。

 「自社が発信している強みがAIの回答に正しく反映される確率を上げ、同時に誤った内容が生成されないように制御することが重要です。量と質、その双方を管理していくことが、AEOにおけるKPIとなります」(藤井氏)

成果を最大化する「ボトルネックの特定」と独自指標「AI Visibility Score」

 藤井氏は、「AEOはSEOよりも広範なアクションを要するため、闇雲な施策の羅列は避けるべき」と説く。

 「AI検索対策として、自社のブログ記事を増やしたり、Wikipediaを修正してみたり……といった施策にいきなり着手してしまうケースはよくあります。巷に出回っている『AI検索に効く施策リスト』などを参考に手を動かしても、課題にヒットしていなければ成果につながりません。『AI検索対策はやっても無駄』という失敗体験が組織に植えつけられてしまうのは、非常に残念なことです」(藤井氏)

 こうした“空振り”によるリソースの浪費を防ぎ、確実な成果を出す鍵は、課題の所在を明確にする「ボトルネックの特定」にある。

 そこでSpeeeは、独自の「AIレコメンデーションファネル」を提唱している。ユーザーが意思決定に至るプロセスを「AIに見つけてもらう」「AIに理解してもらう」「AIに推奨してもらう」「AI推奨をCVにつなげる」という4段階で定義したものである。

 この各ステップを評価する独自指標が「AI Visibility Score」だ。次の4つの要素から構成されている。

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  1. AI探索訪問率:AIが回答を構成する際、自社の情報を参照ソースとして見つけ出せているか
  2. AI言及採用率:参照した情報の中から自社の特徴やメリットをAIが正しく理解し、回答文に採用しているか
  3. 第1位推奨率/推奨順位:競合比較の文脈において、自社が最適な選択肢として推奨されているか
  4. AI推奨率CVR:AIの回答を通じて、実際にコンバージョンが発生しているか

 Speeeでは、このわかりやすいスコアによってボトルネックを特定し、改善施策までを一貫して支援している。その具体的な支援事例として、タレントマネジメントシステムを展開するBtoB SaaS企業のケースが挙げられた。同社は、「AI探索訪問率」と「AI言及採用率」は100%だったが、AI上の「推奨順位」では競合に劣っていた。つまり、「AIが常に言及してはいるものの、競合より低い順位で推奨されている」状態だったということだ。

 「分析の結果、今回の該当プロンプトでは、AIが客観性を担保するために比較サイトやメディアといった第三者の声を重視して参照していることが判明しました。そのうえで、外部サイトで語られている内容が不十分であったことが推奨順位を下げている要因だと特定。そこで、まずは外部メディアの言及内容を整え、AIが参照するデータの質を改善しました。さらに公式サイトとの整合性を高めることで、推奨順位の大幅な向上に成功したのです」(藤井氏)

 真の課題が「露出量」にあるのか、「情報の質」にあるのか、あるいは「外部メディアでの言及」にあるのか。ボトルネックを見極めずに場当たり的な施策を講じても効果は薄い。課題を特定し、狙いを持った対策を講じることが、成果を出す最短ルートといえる

今、マーケターが取るべき「4STEPロードマップ」

 冒頭で藤井氏が語ったように、AI検索の普及は不可逆な潮流だが、現時点では直接的なROIが見えにくいという実情がある。マーケターはこのジレンマをどう乗り越え、最初の一歩を踏み出すべきか。

 「今、全力でリソースを投じるべきは、短期的なROIのみを追求する施策ではありません。市場が本格化した際に先行者利益を独占するための『現状把握』と、既存施策とのシナジーを生む『効率的な投資』です。つまり、自社がAIにどう評価されているのかをモニタリングしたうえで、SEOとAEOの双方に効く施策から着手することが肝要です」(藤井氏)

 藤井氏は、今企業が取るべき現実的かつ戦略的なロードマップを4つのステップで解説した。

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  1. 現状把握・可視化(STEP 1):自社がAI検索においてどのような立ち位置にあるのかを把握するため、AI経由の流入シェアや競合との推奨順位の差などを可視化する
  2. SEO・AEO基盤強化(STEP 2):AIが情報を正しく理解・抽出できるようWebサイトの信頼性と構造を整える、AEOの土台構築フェーズ
  3. コア領域AEO対策(STEP 3):特定のターゲットペルソナが入力するであろうプロンプトに対し、自社が確実に推奨されるための高度なコンテンツ最適化を行う
  4. 取り組みの拡張(STEP 4):成果が出始めた領域から、対応するプロンプトやペルソナの幅を広げ、全方位でのAIブランディングを確立する

 最後に、藤井氏は「モニタリングの継続性」について強調した。

 「このモニタリングにおいては、『データの解釈力』が非常に重要です。LLMのモデルアップデートは非常に激しいうえに、競合や市場の動向をすべて網羅できるツールはまだ存在しません。だからこそ、単にツールで数値を追うだけでなく、そこに『専門的な解釈』を加え、施策とモニタリングを一体で進めていくアプローチを推奨しています」(藤井氏)

 Speeeでは、こうした複雑な解析や戦略立案を包括的に支援。「現状把握」を目的とした初期フェーズから全方位の戦略支援に至るまで、各社の成熟度に合わせた柔軟なコンサルティング体制を整えている。

 「従来型の『探索モデル』から『AI主導のモデル』へとユーザー行動が移り変わる今、その移行期に合わせた最適な戦略をご支援させていただきたいと考えております」(藤井氏)

次世代のAI検索(AEO・LLMO)対策に課題を感じている方へ

Speeeは、3,000社以上のSEO支援実績とAI専門研究機関の知見を融合し、ChatGPTなどの対話型AIからの推奨獲得(AEO)をサポート。既存のSEO効果を落とさず、リスクを抑えた段階的なアプローチで貴社の事業成長を支援します。

本記事で興味を持たれた方は、SpeeeのAEOコンサルティング サービスサイトからお問い合わせください。 

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この記事の著者

MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)

デジタルを中心とした広告/マーケティングの最新動向を発信する専門メディアの編集部です。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

提供:株式会社Speee

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2026/04/14 11:00 https://markezine.jp/article/detail/50534