なぜ「営業部=マーケ部のお客様」と考えるのか
変革はシステムの刷新だけで行えるものではなく、現場の人間のマインドセットも変えていく必要がある。小峯氏は、営業部のスムーズな連携と、マーケティング部の心理的な負担軽減の観点から、「営業部=マーケティング部のお客様」とマインドセットを変えた。
「マーケティングのメンバーには、『営業に対してリードの押し売りにならないよう気をつけよう』と伝えています。私たちもリードを渡すまでに大変な努力をしてきているので、これだけ頑張って獲得したのに……という気持ちになってしまいがちですが、マーケターが考える良いリードと営業が欲しいリードはイコールとは限りません。
そうしたやりとりのなかで、営業は私たちのお客様で、マーケティングは提供しているサービスだというマインドセットでいることで、マーケティングは気持ちが楽になり、営業にとことん寄り添うことができます」(小峯氏)
同社では営業とのコミュニケーションを円滑にするためにも、HubSpotのメルマガ機能も活用している。マーケティングがどのような活動をしたか、営業との連携で上げた成果などを掲載した社内メルマガを発行しているという。
「HubSpotを使って配信しているので開封確認もでき、社内で誰が読んでくれたのかわかります。メールマガジンによる情報共有で、『自分のお客様にこんなメールマガジンを送りたい』『一緒に新規開拓活動をしたい』と要望をもらえることも」(小峯氏)

またプレセールスがマーケティングファネルとセールスファネルをつなぐパイプの役割をし、取りこぼしがないよう営業にパスしていく仕組みを構築した。
「プレセールスは、元営業のメンバーから、テレマーケティングにまで至ったリードをもっと深掘りしたいという声が上がって、仕組み化したんです」(小峯氏)
その結果、2023年に営業がSFAに登録した商談において、「きっかけはマーケティング」という回答が7.5倍にも増えた。マーケティングが担っている役割の重要性が、社内で浸透したことがうかがえる。
ぶつからず、立ち止まらないための2つの考え方
課長としてマーケティングチームのマネジメントも担う小峯氏が、大事にしている考え方が2つあるという。1つは、「視点・視野・視座を自由自在に操る」ということ。同じ会社内でも部署が異なると話が噛み合わないことがある。そうしたズレを、視点の違いを意識することで解消していく。

「マーケティングは俯瞰で、営業は個にフォーカスして見る傾向があるため、お互いに話が噛み合わないことがあります。しかし、それは見方が違うだけで、案件創出という目的は同じです。私たちが視点・視野・視座を変えることで、営業とぶつからず、寄り添って取り組めるようになります」(小峯氏)
もう1つ大事にしているのが、「定数と変数」の考え方だ。定数は自身で変更できない数値で、変数は自力で変えることができる数値を指す。変数の部分を見つけ、自分で変えられる範囲から変革していくことが大事だという。

土井氏と小峯氏は、取り組みとHubSpotが果たす役割について次のように語り、セッションを締めくくった。
「小峯さんは前向きで、楽しそうにマーケティングの話をされるので、そういう姿勢もチームに良い影響を及ぼしているのではないでしょうか。『現場に使われるシステム』『機動力を上げる仕組み』『自分たちでやりきるマインドセット』の3つが変革に必要な要素だとうかがいました。ツールを提供する側としても、その実現のためには、統合したシステムをベースに3つが連鎖して機能することが大事なのではないかと実感しました」(土井氏)
「普段はあまりこういうことは言わないのですが、一連の取り組みが実現できたのは、本当にHubSpotのおかげです。『自分たちで実施できる』という感覚を掴めたことで、現場のマインドセットも大きく変わりました。素敵なツールで、心からおすすめできます」(小峯氏)
顧客との「温度感」を途切れさせない仕組みを、自社でも再現するには
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