各キャリアの検索状況と特徴的な対策
では、着うたに話を戻そう。前ページのように行動ニーズが高く、具体名称キーワードで検索されやすい着うたジャンルであるが、現状のヒットサイトはどのようなサイトが多いのかを調べてみた。結果は以下のようになった。

Yahoo!ケータイの検索結果を除くと、ほとんどのサイトが着うたサイトもしくはCD/DVDのショッピングサイトであった。これは、他ジャンルに比べると非常にユーザーニーズにマッチしているといえる。では、Yahoo!ケータイではそのようなサイトが上位表示されず、ユーザーニーズにマッチしていないのはどのような理由だろうか。
現状、Yahoo!ケータイの検索結果はYahoo!ディレクトリに登録されているサイトが優遇されやすい。しかし、ソフトバンクモバイル公式サイトは、Yahoo!ケータイにおけるYahoo!ディレクトリ登録ができないため、一般サイトでYahoo!ディレクトリ登録を行っているファンサイトが上位表示しているといえる。
では、このような状況で公式サイト運営企業はそのような対策を行うことが望ましいのであろうか。参考になると考えられるのが、「EXILE」で1位と3位に表示されている「EXILE mobile」である。
一見同じサイトが1位と3位にヒットしている様に見えるが実は2つのサイトは異なったサイトである。1位に表示されている「EXILE mobile」のURLは、「http://ex-m.jp/」であり、一般サイトとしてYahoo!ディレクトリに登録されている。それに対して3位の「EXILE mobile」のURLは、「http://exile-v.indexweb.co.jp」であり、公式サイトとして登録されている。
ここが重要なヒントになると考えている。実は、このふたつのサイトは全く別のサイトであるのだが、1位の「http://ex-m.jp/」は「http://exile-v.indexweb.co.jp」の紹介サイトになっており、実質「http://exile-v.indexweb.co.jp」へのリンクがメインのサイトになっている。これは公式サイトと一般サイトの併用を非常にうまく出来ている例といえるであろう。
対策に関して、もう少し具体的に見て行こう。
もちろん、「EXILE」3位に公式サイトが入っているように、モバイルSEOが効かないわけではないので対策を講じることは非常に重要ではあるが、公式サイト単体での対策以外に、公式サイトとは別立てで充実した一般情報サイトを構築し、Yahoo!ディレクトリに登録する対策が考えられる。その際に注意したいのが、情報の量と質である。
昨今、アフィリエイトサイトによるYahoo!ビジネスエクスプレスを活用した申請が急増したため、Yahoo!ビジネスエクスプレスの判断基準が非常に高くなっている。したがって、Yahoo!ビジネスエクスプレスへの申請においては、一般情報サイトであってもアフィリエイトサイトとは群を抜く情報の量と質を用意しておくことが重要である。