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四家正紀のネオコミュニケーション遊談

「どうぶつの森」から「涼宮ハルヒ」まで! ブログで振り返る2006年(中編)


「涼宮ハルヒ」と「YouTube」と「ブログ」の終わらない関係

四家
続いて5月に入りますが、いしたにさんとくれば、これはもう「涼宮ハルヒ」。
知らない人のために解説しておくと、地方局の深夜にしか放送されていなかったアニメ「涼宮ハルヒの憂鬱」が、全国的に大ヒットしたという話です。
左:文庫「涼宮ハルヒの憂鬱」(角川書店)
右:DVD「涼宮ハルヒの憂鬱 1 通常版」(角川エンタテインメント)。
いし
DVDのイニシャルが万単位だとか。
四家
原作本もアマゾンのベストセラーを埋めつくし、エンディングテーマのCDは年間3位。ハルヒには、どうしてハマったんですか?
いし
まあ、偶然なんですけど、先に放送していた「交響詩篇エウレカセブン」が、そこそこ面白かったんですよ。で、なんとなく久々にアニメのことが気になっていて、ちょっと情報収集していたんです。で、その結果が5月のハルヒのエントリにつながっているんですね。
右:DVD「交響詩篇エウレカセブン 1」(バンダイビジュアル)。
四家
で、5月29日のエントリが「涼宮ハルヒが起こしたYouTubeの憂鬱、ネットマーケティングの大成功例。」。はてなブックマークは、260あります。
いし
あ、地味に増えてますね。
四家
終わってないんです。これもすごいこと。フローでありストックであるブログではブームが去ったあとも、誰かが見に来てブックマークしていくんです。
いし
これが醍醐味ですね。ハルヒは年末ぐらいになんかあるみたいですしね。ハルヒはいわゆるアニメが好きな人たち以外を巻き込んだというのがすごいところです。
四家
もちろん、原作と制作した京都アニメーションの持つパワーが最大のヒットの要因になってるわけですが、作品の評判が2ちゃんねるとブログを通じて、ものすごいスピードで可視化されて共有されていった。そこで機能したのがYouTubeですよね。
いし
今までだと「このアニメは面白いぞ!」と言われて一度見てみたいと思っても、再放送かDVD発売を待つしかない。ハルヒの場合は放送していない地域も多いし。
それがYouTubeに置かれた動画ファイルのおかげで、とりあえず確認できてしまう。結果、DVD購入につながりますよね。
四家
中にはYouTubeだけ見て、ブログ書いている人もいましたけどね。
いし
まあ、それでもいいんですよ。それ読んだ人が、番組見たりDVD買ったりしますから。
四家
いしたにさんのこのエントリをはじめ、非常に面白い考察をしているブログが多くて、「バンド演奏のシーンで、ドラマーの絵と音がほとんどずれていない」とか、ブロガーはほんとすごいなと思いましたね。
いし
166,508件ですね。今現在の「涼宮ハルヒ」に関するエントリ数
四家
うひゃー。いしたにさんのエントリは5月29日ですけど、その時点では52,293件ですよ。放送とっくに終わってるんですけどねぇ。
いし
原作はまだ出てますし、DVDも全部出てないので、継続していると言えば継続してるんですけど。
四家
ニンテンドーDS同様、ハルヒも継続している。
さっきの「どうぶつの森」とmixiの関係が、ハルヒとYouTubeなのかもしれない。両方にブログがかかわっていますが。
いし
そうですね。だから、片方からだけ見てると意味がわかんないんですよ。僕がさっきのハルヒエントリを書いたのも、そもそも全く意味がわからなかったから書いたわけで(笑)。
四家
そこにブログの価値がありますね。知っているから書くのではなく、わからないから書く。「わからない」ところから書き始められるブログの可能性は、まだ考え尽くされてないような気がします。

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「ライター&ブロガー」という肩書き

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この記事の著者

四家 正紀(シケ マサノリ)

株式会社カレン次世代ビジネスリサーチ室長。インターネット広告の草創期からWebマーケティングに携わり、現在はカレンにて次世代販促コミュニケーションについての研究活動と、ブログマーケティング・ブロガーリレーションズ案件のプロデューサーとして活躍。寄稿、講演多数。 ブログ カレン次世代ビジネスリサーチ室ブログ

著書

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2007/02/27 16:33 https://markezine.jp/article/detail/523

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