9月12日(金)に開催された「MarkeZine Day 2008」。Aトラック「事例に学ぶ!成果を生み出す携帯サイトユーザビリティ」と題したセッションでは、株式会社ビービットの遠藤氏が登壇。コンサルティング業務で培ったモバイルサイト構築時のポイントを紹介した。【その他のレポートはこちらへ】
真のユーザビリティを向上させる3つのポイント
Webマーケティングにおいて、PCサイト以上に今後の進化が期待されているモバイルサイト。パーソナルなコミュニケーションツールとしての特性を活かし、より効果を高めていくためには、「ユーザー視点」がカギとなる。その具体的な施策や工夫とはいかなるものか。インターネット事業コンサルティング会社ビービットの遠藤直紀氏が、その経験をもとに事例を交えつつ解説した。

モバイルサイトの効果を考える際に、不可欠なのが「パーソナルツールとしての特性」だろう。すなわち一人ひとりの「ユーザー」にどこまでアプローチできるかという発想だ。遠藤氏はこれを「ユーザー中心アプローチ」と呼び、それを実現したことによる成功事例を紹介した。
まず1つ目は、書籍や雑誌のECサイト「セブンアンドワイ」のモバイルサイト。リニューアル前は、トップページで不特定多数に向けて「おすすめの本」を掲示していた。しかし、リニューアル後は「商品検索機能」を訴求し、送料・手数料、販売会社情報などを簡便に確認できるように「買い物のしやすさ」を全面に反映させた。また、商品画像を拡大できるようにしたり、画像や絵文字などを多用して、商品を楽しく選べる工夫を行っている。結果として、リニューアル後で約2倍もの売り上げにつながったという。
こうした施策に至るには、モバイルサイトでは「買う商品が決まっている」ユーザーが多いという分析が背景にある。つまり、商品検索機能を訴求したという仕組みや工夫があったからではなく、「買うと決めた商品をすぐに買いたい」というユーザーのニーズに応えたからなのだ。
遠藤氏はユーザーのニーズに応えること、すなわち「ユーザビリティ」がモバイルサイトの成否のカギとしながらも、世の中では誤認識されていると指摘する。ユーザビリティとは、画面の使いやすさなど操作性を指すことが多いが、本来はユーザーの行動や心理の分析を踏まえて戦略的に導出されるものであるべき、というわけである。
そして、それを向上させる上でのポイントとして、遠藤氏は次の3つを挙げた。
- 一人ひとりのユーザーと向き合い、ターゲッティングによって利用状況やニーズを明確に把握すること
- 実際の使用行動に基づいた観察を行うこと
- 簡便性を担保する上で、サイト構築の技術的なテクニックを保持すること
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伊藤 真美(イトウマミ)
フリーランスのエディター&ライター。もともとは絵本の編集からスタートし、雑誌、企業出版物、PRやプロモーションツールの製作などを経て独立。ビジネス系を中心に、カタログやWebサイト、広報誌まで、メディアを問わずコンテンツディレクションを行っている。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
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