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モバイルビジネスの成功法則をキャッチ!mobidec2008レポート

「日本のモバイル市場はガラパゴスではない!」コカ・コーラのモバイルマーケティング戦略

ブログ、CGMを積極的に活用しプロモーションを展開

 2007年にはモバゲータウンとの提携によって、クロスメディア展開のプロモーションを実施。モバゲータウンの会員やコカ・コーラファンへの直接的な告知のほか、テレビ・ラジオ・雑誌などの媒体による広告、自動販売機や店内におけるダイレクトな接触など、あらゆる媒体を通じてモバゲータウン内にある限定コンテンツへと誘導した。限定コンテンツには、ゲームやデコメ、アバターなどを用意。SNSによる口コミで、テレビを見なくなったといわれる多くの若年層を取り込み、ブランドイメージを大きく浸透させることに成功したという。

 また、同年の12月には同社のブランドイメージの一翼を担う「サンタクロース」と「顔ちぇき!」とのコラボレーションにより、「サンタチェキ」を展開。33万を超えるユーザーが、送信した顔写真がサンタクロースに変換された画像をダウンロードした。2008年春には、日本独自のブランドである「からだ巡茶」のプロモーションとしてmixiと連携し、ユーザーがパーツを選んでカスタマイズできる「カスタムミクコレ」を展開した。期間中、約9万件の利用があり、mixiでも初めての取り組みとして、大きな話題になったという。

 そして、最も記憶に新しいのが「コカ・コーラオリンピック応援パーク」だろう。もともとコカ・コーラ全体でさまざまなオリンピック支援活動を行っており、「それらを一気に楽しめるようなものを」という発想で誕生したという。ナショナルプロモーションのブランドサイト、フジテレビとの共同で行った「お台場冒険王すぽると!」のコーナー、モバゲータウン内のオリンピック応援タウン、MSNとのタイアップ企画、オリンピック用に作成したツールバー、コカ・コーラパーク内での展開など、あらゆる活動が見渡せるような仕組みを構築した。

モバイルにおいてもIMCに基づき、時間の経過とともに人々に影響を与えるブランド体験創造を目指す

ガラパゴスと呼ぶのは止めましょう!

 そうしたさまざまな施策を通じ、調査したアンケートによると、スポーツを見る際にはテレビなどの大画面で、そして速報や感動の共有はPCやモバイルなどのインターネットをあげる傾向があることが明白となったという。なお、「どのモバイルコンテンツからオリンピックの情報を得たか」という設問に対しては、10代、20代はmixiやモバゲータウンを、特に10代では45%がモバゲータウンと答えた。「コカ・コーラオリンピック応援パーク」は40代の14%を筆頭に、30代以上の人気を集めていることが明らかになった。これはDocomoやauのニュースコンテンツとほぼ同率であり、独立サイトとしては異例なほど大きな効果が得られたことがうかがえる。

 そして、2008年12月には、日産のコンパクトカー「cube」との連携で、「Coca-Cola × cube Xmasハッピースフルキャンペーン」を展開中であるという。これは広告サイトへの参加というのではなく、あくまで日産と日本コカ・コーラの共同でのサイト運営になっており、江端氏も「新しい取り組みとして、ぜひとも期待してほしい」と胸を張る。

 最後に、マーケティングを展開する側の立場から、前出の「ガラパゴス」と「トゥモローランド」の例をあげ、「日本のモバイルの進化は、一見、外からの参入に弱い『ガラパゴス』に見えるかもしれないが、これほど熾烈な競争があり、凄まじい進化を遂げたエリアは他にないといっても過言ではない。まさに『トゥモローランド』の一員として、ぜひ誇りをもって取り組んでほしい」と会場に向け、激励の言葉を贈った。

コカ・コーラと日産「cube」とのコラボレーションサイト
携帯サイトとも連動し、企業間だけでなくデバイスも超えた展開を進める
コカ・コーラと日産「cube」とのコラボレーションサイト。携帯サイトとも連動し、企業、そしてデバイスを超えた展開を進める

 【去年のセッションレポートはこちらからどうぞ】

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この記事の著者

伊藤 真美(イトウマミ)

フリーランスのエディター&ライター。もともとは絵本の編集からスタートし、雑誌、企業出版物、PRやプロモーションツールの製作などを経て独立。ビジネス系を中心に、カタログやWebサイト、広報誌まで、メディアを問わずコンテンツディレクションを行っている。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2008/12/15 11:00 https://markezine.jp/article/detail/6109

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