誰がGoogleを倒すのか?
昨年大きな話題になった、マイクロソフトのYahoo買収騒動。しかし、もしYahooを買収したとしても2つの検索エンジンのシェアの合計以上に伸びる方法は無く、マイクロソフトの苦戦が予想される。
「Googleも独占的になりたくないはずだ。しかし、当分は対抗馬が出てこないであろう」とサリバン氏も断言する。
しかし、Googleが検索や情報サービスを完全に握っているかというと、すべての分野においてではない。例えば、Twitter等のメッセージサービスのサーチと広告出稿ではGoogleをもってしても、その強大な影響力を及ばせていない。
その理由としてサリバン氏は「Googleはリアルタイムの近い情報の活用が弱い」という弱点を指摘する。
例えば、停電中に停電させてしまった電力会社がバナーで「すいません。現在回復中です」という情報を出したり、ライバル会社が「あそこは停電しているからうちにかわりませんか?」といった広告を現状のGoogleの仕組みでは出すことができない。選挙速報や事件にの第1報などの情報もGoogleがクロールして情報を入手・公開するよりTwitterの方が早いだろう。
また「Googleの敵はGoogleにあると言える。検索以外のサービスが、検索のライバルにあり、検索の弱点を晒している」と強調。
例えば、動画コンテンツを探すのであれば、GoogleよりもYouTubeで検索した方が精度が高く、実際にそのようなユーザーも増えている。「YouTubeはGoogleのサービスであり、Googleの次に検索回数が多いサイトであるという事実は、いろいろな意味を持っている」と分析する。
サリバン氏は、最後のメッセージとして「QRコード、モバイルの世界における検索エンジンのシェア、ソーシャルブックマーク等、サイトへの到達方法が今まで以上に多彩であり、それらすべてをGoogleが占拠しているわけではなくそういった分野では当然まだまだ可能性がある」と、Google以外に存在に目を向けることの重要性に触れ、講演を終えた。