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CRMの本格活用が不況を乗り切るカギ


社内コミュニケーションをスムーズにする効果も

 CRMといえば、顧客との関係性だけに意識が向くがCRMシステムを利用する効果はそれにとどまらない。

 「例えば、マーケティング部門はサイト分析に集中する一方で、営業部門では案件にどう対応しようかということに注力します。しかし、この両者がつながっていないことで全体として思うような効果が上がらないケースが多く見受けられます。そこで、ツールを上手に使い、オペレーションも変えてマーケティングから営業までの流れをスムーズにしようという企業が増えているのでは」と福田氏は分析する。

 景気が悪くなってものが売れなくなると、営業とマーケティングの間がうまくいかなくなるというのはありがちなこと。CRMツールを使うことで両者の情報共有を容易にし、社内コミュニケーションをよりスムーズにするという意味でもCRMツールの利用は価値があるという。

SaaS型サービスで最大限の効果を上げる

 従来は自社にCRMシステムを構築する必要があり、CRMツールを利用するハードルも高かった。しかし、時代は変わり「Salesforce CRM」のようなSaaS型CRMの利用が進んでいる。

 「例えば、手を打たなくてはと思った時の外部環境や要件が、1か月先、2か月先には変わっている可能性があります。それに対し、いかがに素早く手を打っていくかが重要」(福田氏)。

 マーケティングを行う際もしかりで、SaaS型CRMは、低コストで短期導入でき、すぐにとりたいアクションが実行できるという利点がある。また、システムを自社導入すると何十年もそのシステムを使い続けなければいけないが、SaaSならば満足できなければ乗り換えはいつでも自由。さらに、SaaS型で提供される「Salesforce CRM」には、数か月スパンで顧客ニーズを盛り込んだ機能が無償で追加されていき、常に最新機能が利用できるというメリットもある。

 従来の煩雑なシステムと違い、システムの知識がなくてもエンドユーザーレベルでさまざまなカスタマイズが可能で、項目の追加や、ダッシュボード機能を使ったグラフやレポートの作成が簡単にできる、という点も同社のSaaS型CRMが評価されているポイントだ。

 また、「Salesforce CRM」はマーケティングから営業、サポートまでの活動をすべて同じインフラ上でトラッキングしており、すべてのデータが顧客と紐付いているため、マーケティングから効果測定、そしてCRMまでを1つのアプリケーション上から行えるという魅力もある。既に社内にあるデータを移行するツールも用意されており、Web以外のデータを併用したCRMももちろん可能だ。

 Googleと積極的に提携するなど、同社の勢いには目を見張るものがある。セールスフォース・ドットコムが提供するサービスは、CRMの推進にさらに拍車をかける存在になりそうだ。

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この記事の著者

田中 裕子(タナカ ユウコ)

フリーライター。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2019/11/08 03:42 https://markezine.jp/article/detail/6851

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