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リスティング広告運用の効率化だけではない
2008年が自動入札管理ツール元年になったワケ

自動入札管理ツールの導入効果とは

 日本における2006年頃までの自動入札管理ツールへの注目は、こちらの記事で記載した2つの自動入札管理ツール利用により得られるメリットのうち、「リスティング広告の運用業務の一部自動化による効率化」に対するものと言えよう。

 特に、日本のリスティング広告市場で圧倒的な市場シェアを持つオーバーチュアの「Panama(パナマ)」への移行以前の広告順位掲載方式は、入札金額のみで決定されていたのはご存じのとおりだ(参考情報:オーバーチュアの新広告システム「Panama(パナマ)」とは? 激変するSEM(前編))。

 自動入札管理ツールが持つ自動入札機能は、これまで人件費を多く割いて人手で実施していた入札管理業務を自動化することができたことから、広告出稿サイドが抱えていた運用業務効率化への需要に応えるものとして期待が高まった。

 しかしその後、2007年7月にオーバーチュアが「Panama」を本格的に導入し、従来の自動入札管理ツールの入札価格設定機能による広告掲載順位管理が困難となる。そのため、自動入札管理ツールを導入することの意義については広告主、広告代理店、双方の利用者それぞれの事情により意見がわかれることとなった。その理由の1つは、日本でのリスティング広告運用では、掲載順位管理に対する需要が依然として根強かったからである。

 しかし、「Panama」の導入と前後するタイミングで、広告主のリスティング広告運用における掲載順位管理志向と入れ替わるようにROIを追求する考え方が以前より高まった。自動入札管理ツール本来の利用目的であるROIの最適化に対して価値を見出す考え方が広がっていったわけだ。それに合わせるかのように、大手広告代理店を中心に、自動入札管理ツールを取り入れた新たなサービス提供を拡大する動きが見られたのが翌2008年からである。

サイバーエージェントとセプテーニが共同リリース

 2008年1月には、ネット専業広告代理店最大手のサイバーエージェントとセプテーニが、米国SearchIgnite社のSearchIgniteの導入と、広告主への提供開始について共同リリースを発表、その後サービス提供を開始した。それと同時期に、SearchIgnite社は日本での販売窓口としてサーチイグナイトジャパンを設立した。

 また、同じ2008年1月に、2007年7月に英国テクノロジーワークス社とその親会社サーチワークス社を買収したトレードダブラー社の子会社、TDテクノロジー社が日本法人を設立し日本市場に直接参入しtdサーチウェアの提供を日本で開始した。tdサーチウェアは、テクノロジーワークス社が提供していたBidBuddyの継続機にあたる。

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オムニチュア/アイレップもサービスを強化

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この記事の著者

野下 智之(ノシタ トモユキ)

株式会社デジタルインファクト 代表
ExchangeWire.jp 編集長

1983年設立の市場踏査会社、株式会社シード・プランニングの独立プロジェクトとして、2014年10月にデジタルインファクト(Digital InFact)を設立、2016年4月に法人化。

デジタル領域を対象とする市場・サービス...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2009/05/28 11:00 https://markezine.jp/article/detail/7202

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