オムニチュア/アイレップもサービスを強化
そして既に2007年2月よりサービス提供を開始していたオムニチュアは、2008年3月に新たにポートフォリオ入札機能、オフラインデータ統合機能、レポーティング機能等諸機能の追加・強化を施したOmniture SearchCenter v3.0の提供を開始、その後2008年7月に、アイレップはイスラエルKenshoo社が提供するKENSHOO SEARCHの提供を開始したことを公表した。
アイレップはまた同年10月に、tdサーチウェアの取扱いも開始した。tdサーチウェアについては、NIKKOがそれよりも多少早い時期である2008年8月に、tdサーチウェアを利用したリスティング広告運用支援サービス「SEM-BP(Best Practice)」の提供開始した。
その他にメンバーズも、ブレインパッド社との共同開発により、2008年11月にリスティング自動最適化支援ツール「サイテキッカー」による新たなサービス提供を開始した。
2008年が自動入札管理ツール元年となった背景
このように、2008年に自動入札管理ツールが多くの広告代理店のサービス体制に組み込まれ、それが前面に訴求されるようになった背景には、リスティング広告の実質的な運用・管理を実施する販売代理店のオペレーション効率化への需要が高まったことが大きな要因として挙げられる。一方、各社のサービスの違いが見えにくいリスティング広告運用サービスにおいて、広告主へのサービスの差別化の打ち出しを目的とした戦略的な要素などが大いに含まれていると言えよう。こうして、供給サイド側の自動入札管理ツールの普及に向けた体制が、2008年以降に本格的に確立されたのである。

また、海外ツールベンダーが、既に市場が成長期から成熟期に移行した状況において、新たな市場を求めた結果、既に1,000億円をはるかに上回り、なおも高い成長率を遂げている日本のリスティング広告市場をターゲットとして定め、進出を図ったこともこの背景にあると言われている。
第3回記事は明日公開です。バックナンバーは以下よりどうぞ。
自動入札管理ツール誕生の背景