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自動入札管理ツール、9製品を徹底比較


有料サービスの動向~Efficient Frontier/Omniture Search Senter

 次に現在市場で提供されているツールのうち市場のシェアを持つ3製品を紹介しよう。

Efficient Frontier/三井物産ヴィクシア

 三井物産ヴィクシアは、三井物産のeマーケティングサービス事業部門が発展し、独立して2006年2月に設立した広告代理店である。三井物産ヴィクシアは、米国大手SEMエージェンシーのEfficient Frontier社と提携し、2006年11月より同社自動入札管理ツールEfficient Frontierを日本で独占的に提供開始した。

 Efficient Frontierは、その名前のとおり金融工学理論を用いた最適なポートフォリオ運用を志向する自動入札管理ツールであり、提供開始当時業界で大きな注目を集めた。また、Efficient Frontier社は、2007年時点で米国においてGoogleとオーバーチュアのリスティング広告の取扱いが最大級の実績を持つと言われている。

 現在、三井物産ヴィクシアは、Efficient Frontierによるリスティング広告運用サービスを、リスティング広告予算の月額が数百万円規模から1,000万円規模の大手広告主を中心に、国内で独占的に提供している。

 Efficient Frontierの日本での導入実績は、リスティング出稿キーワード数の多い旅行業、EC事業者、不動産業の広告主数十社にのぼる。また日本においても運用実績が比較的長く、導入件数は現在国内でも最も多いツールの1つであることが想定される。

 競合他社の自動入札管理ツールが多く参入した2008年以降も、Efficient Frontierの導入件数は右肩上がりで増加している。三井物産ヴィクシアは、ポートフォリオ管理型ツールを用いたリスティング広告の運用に特化しており、これまでの多くの運用実績によるノウハウを蓄積している点において、アドバンテージがあるといえよう。

Omniture SearchCenter/オムニチュア

 米国でオンラインマーケティング支援サービス会社の最大手に位置づけられるOmniture社の日本法人オムニチュアが提供するツールである。

 日本での発売は2007年2月であり、「ソフトバンクテクノロジー」等の大手システムベンダーをはじめとして、ネット専業広告代理店大手を通した代理店制度による拡販体制を構築している。オムニチュアが提供するオンラインマーケティングサービスの中核プラットフォームであるWeb解析ツールOmniture SiteCatalystは、日本において2005年4月よりサービス提供が開始された。

 Omniture SearchCenterの特徴と強みは、Omniture SiteCatalystとの連動により、ユーザーと企業とのオンラインコミュニケーションそのものを自動最適化させる一部としての役割を担っていることにある。

 自動入札管理ツールは、そもそもリスティング広告の自動入札機能という点に特化しているものである。これを利用するためには、入札するためのロジックを組むという、いわばインプット作業が必要とされる。

 Omniture SearchCenterは、Omniture SiteCatalystとの連携により自社Webサイト内でのユーザー行動や、広告効果測定等の自動入札のためのインプットを収集し、それを元に最適な運用ができることが強みとなる。2008年4月にはリニューアルによる機能強化を実施し、新たにポートフォリオ管理機能を追加している。

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有料サービスの動向~SearchIgnite

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この記事の著者

野下 智之(ノシタ トモユキ)

株式会社デジタルインファクト 代表
ExchangeWire.jp 編集長

1983年設立の市場踏査会社、株式会社シード・プランニングの独立プロジェクトとして、2014年10月にデジタルインファクト(Digital InFact)を設立、2016年4月に法人化。

デジタル領域を対象とする市場・サービス...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2009/08/19 12:13 https://markezine.jp/article/detail/7203

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